ジャパンディスプレイ(JDI)は2019年5月15日、2019年3月期(2018年度)業績を発表し、売上高は前年度比11.3%減の6367億円、営業損失は310億円、当期純損失は1094億円となった。2019年2月時点で営業損失を200億円超としていたが、その予想をさらに上回る厳しい結果になった。また、2017年8月に公表した中期経営計画を取り下げ、同社CEOの東入來信博氏とCMO(チーフマーケティングオフィサー)の伊藤嘉明氏の退任を明らかにした。

 スマートフォン市場が減速し競合他社との競争が激化したことにより、主力のモバイル分野で製品出荷数が伸び悩んだことが減収の主要因となった。また、この市場環境から収益性が低下していた同社白山工場などスマートフォン向け生産設備の一部を減損処理し、752億円の特別損失を計上した。営業損失は2期連続、当期純損失は5期連続の計上となる。2017年度末で13.1%だった自己資本比率は2018年度末時点で0.9%に低下した。



2020年3月期(2019年度)業績については信頼性の高い定量的予想を行うことが困難として、売上高が前年比10%程度の減少と定性的な見込みのみを開示した。利益面では固定費削減を狙い、構造改革を実施する。2019年第2四半期末までに1000名規模の早期退職募集を行うとともに、役員報酬および管理職の賞与を減額する予定だ。約200億円の固定費削減効果が生じると見込む。

また、代表取締役の異動と執行役員人事が発表され、健康上の理由から同社CEOの東入來氏が代表取締役 兼 CEOから2019年5月15日付で退任することを明らかにした。引き続き代表取締役の2人体制は維持され、後任として執行役員CSO(チーフストラテジーオフィサー)を現在務める沼沢禎寛氏が代表取締役専務 兼 COO(チーフオペレーティングオフィサー)に同年6月18日付で昇格する。

 また、同社の事業戦略発表会「JDI Future Trip」など公の場に露出する機会が多く、同社新規事業の旗振り役を担っていたCMOの伊藤氏も同年5月15日付で退任した。2017年10月の就任から約1年7カ月間の在職だった。