シャープは25日、株主総会と経営説明会を開いた。株主から経営危機にあるジャパンディスプレイ(JDI)支援への可能性を問われた戴正呉会長兼社長は「日本の国と社会に我々と同じ意識があれば援助したい」と発言。政府やディスプレーの買い手側企業からの協力が得られるのであれば支援を検討したい、との考えを述べた。

戴氏は「日本のような大きな国で、シャープとJDIの2社だけのディスプレーの会社が生き残れないのはおかしい。国が多大な支援をしたJDIをなぜ中国企業に売却しないといけないのか」と主張した。ディスプレー産業の基盤を国内に守るため、国産品の優遇などの官民を挙げた支援の必要性を訴えた格好だ。



また2018年秋に商品化した有機ELディスプレーについても触れた。試作中の折り畳み型スマートフォン向けは耐久性で競合の中韓勢を上回っているとして自社の技術力の高さを強調した。ただ大規模な量産投資については「2、3千億円の費用がかかるため、今のシャープでは難しい。他社との連携も選択肢だ」と語った。

同日の総会には昨年を20人上回る392人の株主が参加し、1時間で終了した。株主からはこの2年で4分の1近くまで下落した株価や配当金の水準への不満を訴える声も挙がった。戴氏は「株価の水準は遺憾だ。(銀行が保有する)優先株も全て買い戻して消却した。これからは経営の自由度が高まる」と語り、理解を求めた。