米アップルが新型「Mac Pro(マックプロ)」の製造拠点を米国から中国に移転している。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が事情に詳しい関係者の話として報じた。

報道によると、アップルはMac Proの製造を広達電脳(クアンタ)に委託し、上海近郊の工場で製造を拡大させているという。

トランプ大統領が中国から輸入するほぼすべての製品に関税を課す方針を明示し、多額の関税を支払いたくなければ、米国内での生産に切り替えるようアップルなどのメーカーに警告する中での動きとなる。



DAデイビッドソンのアナリストは「報道が事実であれば、米中貿易摩擦が近い時期に解消されるとアップルが強く信じていることを示唆している」と述べた。

日経アジアレビューは先週、アップルが主要取引先に対し、アップル向けの中国生産のうち15─30%を海外に移転するコストを見積もるよう要請したと報じた。

中国はアップルの主要市場かつ主要生産拠点であり、1─3月期には、総売上高の約18%を大中華圏で稼ぎ出している。

アップルの広報担当は「当社の他のあらゆる製品と同様に、新型のMac Proはカリフォルニア州で設計され、米国を含む複数の国で製造された部品が用いられている」と指摘。「最終的な組み立ては製造工程の一部に過ぎない」と述べた。

WSJによると、価格6000ドルのMac Proの需要は右肩下がりの状況にある。Mac Proを含むMacデスクトップの2018年の売り上げは総売上高の10%にも満たず、同年のMac製品の販売台数は約1800万台と、「iPhone(アイフォーン)」の約2億1800万台を大幅に下回っている。