台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業は、88億ドル規模の大型液晶ディスプレー(LCD)パネル工場の売却を検討している。米中貿易戦争が激化する中、同製品の需要が低下していることが背景。関係筋がロイターに明らかにした。

工場は中国南部の広東省広州市で現在建設中。売却に向け、銀行を選定するため協議を行っているという。

同社は中国で大規模投資を行っている一方、米国にはアップルをはじめ多くの顧客を持っており、米中貿易戦争が長期化する中、微妙なかじ取りを余儀なくされている。



協議は初期段階で、売却価格も決まっておらず、実際に売却されるかどうかもまだ分からないという。

関係筋は、大型LCDのさえない世界需要に言及し、「売却は容易ではなく、時間がかかる可能性がある」と述べた。

鴻海はロイターに宛てた文書で、「会社の方針として、市場のうわさや憶測にはコメントしない」としている。

トランプ米大統領は1日、3000億ドル相当の中国製品に対し、9月1日から10%の制裁関税を課すと発表。貿易摩擦が一段と激化することへの懸念から金融市場は大荒れとなった。