(1)中国、政府支援受け20%安い液晶パネルで市場奪う

中国企業10社ほどが液晶パネル生産ライン新設に乗り出したのは数年前だ。そのうち昨年から量産体制に入り低価格攻勢を本格化した。産業リサーチセンターのキム・セウォン研究員は、「液晶パネル市場は昨年から中国企業が生産量を増やして供給過剰になりチキンゲームに火がついた」と話す。キム研究員は「韓国企業は低価格競争で押されて赤字に転落し、ついに液晶パネルを断念し有機ELで事業再編に乗り出すもの」と説明した。
(2)有機EL、中国は小型から追いつく準備

サムスンとLGディスプレーは主力事業を液晶パネルから有機ELに急速に転換中だ。サムスンディスプレーは9インチ以下のスマートフォン用、LGエレクトロニクスは大型のテレビ用が主力だ。まずサムスンディスプレーは現在スマートフォン用有機EL市場でシェア93.5%とほぼ独占している。LGディスプレーは現在テレビ用の大型有機ELのグローバル独占事業者だ。特に当面は中国だけでなく日本などでもライバルは見つからないほどだ。


(3)次世代技術への果敢で迅速な投資だけが生きる道

韓国が日本を押さえディスプレー最強者に上がったのは2004年ごろだ。それまでは1990年に第1世代の液晶パネルを量産したシャープなどが布陣する日本が市場を先導した。だが韓国は2004年に初めて42インチ液晶パネルテレビを、2005年には有機ELテレビを出し日本を追い抜いた。韓国ディスプレー産業協会は「政府がディスプレーを先導技術開発事業(G7)に指定し大規模研究開発資金を支援したほか、企業は果敢で迅速な投資で技術を開発した結果が功を奏した」と説明した。中国もやはり韓国と似た過程を経て世界1位を狙っている格好だ。

 地政学で読み解く 没落の国・中国と韓国 繁栄の国・日本 [ 黄文雄 ]
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