経営再建中のジャパンディスプレイ(JDI)は26日、中国ファンドの嘉実基金管理グループから金融支援を見送るとの通知を受けたと発表した。JDIは理由について、「ガバナンスに対する考え方で重要な見解の不一致が生じた」と説明している。二転三転してきたJDIの再建案は事実上白紙に戻り、嘉実基金に代わる資金の出し手の確保が焦点になる。

JDIは嘉実基金の支援見送り通知や、今後の方針などについて、午後9時半から記者会見を開くとしている。

JDIは8月、嘉実基金と香港ファンドのオアシス・マネジメントで構成する企業連合と800億円の支援受け入れで契約を結んでいた。800億円のうち、嘉実基金が約630億円(米アップルの100億円強を含む)を出すことになっていた。



ただ約630億円のうち、100億円については出資の確約を得られないなど支援の枠組みを巡っては不透明な部分もあった。度重なる支援スキームの見直しに、株式市場などからの批判が強まりそうだ。

JDIの資金繰りについては、9月3日に筆頭株主で官民ファンドのINCJ(旧産業革新機構)から200億円を借りており、当面は問題ないとみられる。米アップルの「iPhone(アイフォーン)11」向けに液晶パネルの供給も始まっているため、一定の資金回収も見込めそうだ。

JDIはアップルに液晶パネルを供給してきたが、これまでの過大な設備投資が重荷となり、2019年3月期で5年連続の最終赤字に沈んだ。資金繰りが厳しくなったため、4月に台湾・中国の企業連合と支援受け入れで契約を結んだが、6月に台湾2社が離脱するなど交渉が二転三転した経緯がある。

JDI株は26日の東証大引け後に私設取引で大幅に下落している。SBIジャパンネクスト証券が運営する私設取引システム(PTS)では一時50円を下回り、同日の東証終値(67円)から2割超下げた。