世界の主要IT(情報技術)企業が人工知能(AI)を重要視するなか、AIスタートアップ企業の争奪戦が白熱している。小売りから農業まで、あらゆる業界の大企業は自社製品に機械学習を導入しようとしているが、AI分野の人材不足は深刻だ。
買収の対象となるスタートアップは研究開発や資金調達がまだ初期の段階にすぎないことが多い。買収に最も積極的な企業から、最も関心を集めている分野まで、AIスタートアップ買収のトレンドを探る。


AIスタートアップ争奪戦で先頭を走っているのはいつもの顔ぶれだ。米フェイスブック、米アマゾン・ドット・コム、米マイクロソフト、米グーグル、米アップル(FAMGA)をはじめとする巨大IT企業はこの10年間、AIスタートアップを積極的に買収してきた。
FAMGAのうちAIスタートアップの買収件数が最も多いのはアップルで、2010年以降で計20社を取得した。2位は(12~16年に首位だった)グーグルの14社、3位はマイクロソフトの10社だ。
実は、FAMGAの優れた製品やサービスの多くはAI企業の買収から生まれている。アップルの音声アシスタント機能「シリ(Siri)」や、英ディープマインド(DeepMind)を通じてのグーグルの医療分野への貢献などはその主な例だ。
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