経営再建中の液晶パネル大手ジャパンディスプレイ(JDI)の菊岡稔社長が16日、朝日新聞の取材に応じ、難航している金融支援の受け入れについて、「今月中には何らかの形で(枠組みを)発信できるように全力を傾けたい」と述べた。再建の行方は混迷を深めているが、「当面、事業の資金繰りで困ることはない」と強調した。

 金融支援の受け入れ交渉は、今年4月以降二転三転。9月には最終契約を結んでいた中国の大手投資会社ハーベストグループから、支援の枠組みから離脱するとの通知を受けた。菊岡氏は「(ハーベストと)引き続き協議している。新たな投資家との交渉は、複数社と話している」と説明した。



 JDIは、主要顧客の米アップルから2億ドル、香港の投資ファンドのオアシス・マネジメントから1・5億〜1・8億ドル、特定の企業から0・5億ドルを調達する意向を示している。菊岡氏は「『これだと(資金調達の)確度が高いね』と思ってもらえるような枠組みを目指したい」と話した。ただ、詳細については「いくつかバリエーションがあると思っている。手の内を明かすことになるので言えない」と明言を避けた。

 当初は800億円の金融支援の受け入れを目指していたが、筆頭株主の官民ファンドINCJ(旧産業革新機構)から8〜9月に計400億円を借り入れたことを踏まえ、「11月末までに最低500億円の資金調達のめど」をつけるとした。期限を設けた理由については「みなさんが心配するような形での切迫感というよりも、ちゃんと区切りをつけて次の方向に向かないといけない」と述べた。