スマートフォン(スマホ)用ディスプレーは、パネル種別、メーカー別、国別で稼働率に大きな差が出ている。
 リジッド有機ELは、製品価格の低下と指紋認証センサーの搭載で需要が増加している。2019年の平均稼働率は4~6月期から80%以上の高水準で、特にサムスンディスプレー(SDC)は90%を超えている。レノボやモトローラ向けで天馬が、ホワイトボックス向けでEDOが増産傾向にあるが、この2社にビジョノックスを加えた3社は中華スマホ大手4社への供給がないため、稼働率は50~70%程度で低迷している。
 LTPS液晶は、天馬が90%以上の高水準を継続しており、CSOTも19年は90%以上と高水準だ。BOEが80%程度で続き、LTPS市場は中国3強化の流れにある。



日本勢は、シャープが17年から80%前後で安定しているが、ジャパンディスプレイは直近回復したものの50%レベルだ。19年のLTPS液晶の基板投入は、世界全体で前年比3%減の見通しだが、中華スマホブランド向けに増産した中国と台湾は同8%増が見込まれるのに対し、日本と韓国は2年連続で減少する見込みだ。
 フレキシブル有機ELはアップル依存型のため、稼働率は上期に30~50%と低迷、下期に50~70%へ上昇と波がある。19年下期は、SDCが回復したが60~70%の水準。LGディスプレーとBOEはさらに厳しく、20~50%と低迷している。しかし20年は、これら3社ともアップルとファーウェイ向けに大きな需要増加が見込まれている。