現在の旗艦工場である茂原工場(千葉県)、東浦工場(愛知県)、深谷工場(埼玉県)、鳥取工場(鳥取県)、石川工場(石川県)、能美工場(石川県能美市)の6拠点だ。能美工場は旧東芝モバイルディスプレイ(TMD)の工場だったが、当時TMDの主要顧客であったアップルが投資額の大半を負担して設立されたと言われており、TMDの工場として稼働する前にJDIとして統合された。
 ひたすら体力勝負のディスプレーパネル業界において、この数の生産拠点を日本国内に擁するだけでも身重すぎるのではないかという印象は当時から否めなかったが、16年には最新鋭の主力工場として、アップルからの前受金や石川県からの補助金を得て、白山工場(石川県白山市)を新設し稼働させている。同時に、車載事業の効率化を図るため、深谷工場と石川工場の車載技術や設備を吸い上げて統廃合し、深谷工場を16年4月に閉鎖したり、旧ラインの廃止や後工程ラインの海外集約などの手入れをしていたが、抜本的な減量を図ったわけでなかった。






 また、有機ELサプライヤーとしては、安定した技術力と生産能力を持つサムスンのほか、20年モデルのセカンドベンダーと目されるLGディスプレーや、アップルへの供給を虎視眈々と狙ってきたBOEが控えており、体力的にも生産能力的にも、これらの企業と渡り合える余地は同社には無い。
 現在のJDIの生産拠点は、主力の茂原工場、試作品や小ロットの製品などを扱うのに最適な東浦工場、車載用のメーン拠点である鳥取工場と、余剰スペースを持つ石川工場がある。今後同社が経営再建し、生き残りを図るのであれば、旧3社から引き継いだ生産拠点を整理して、もっと身軽になる必要があるのではないか。例えば、旗艦拠点以外は処分し、一刻も早く将来性が見込める車載事業に完全に集中するのも手立ての1つだ。

茂原市 白子・一宮・睦沢・長南・長 2版
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