サムスン電子のイ・ジェヨン副会長がソウル漢南洞(ハンナムドン)の自宅で常習的にプロポフォール(全身麻酔などに使われる薬剤。韓国では麻薬類に指定)の注射を受けていたという公益申告の内容を裏付ける、通話内容を録音した音声ファイルを「ニュース打破(タパ)」が入手して報道した。

 この日「ニュース打破」が公開した音声ファイルは、ソウル新沙洞(シンサドン)にある整形外科の院長A氏と、同病院の室長である看護助務士B氏が、昨年8月26日と27日の二日間にわたって交わした3つの通話内容だ。

 「ニュース打破」の報道によると、8月26日の電話で院長のA氏はイ副会長の名前に言及し、看護助務士であり室長のB氏に、自分には内緒でイ副会長の家に出向いてプロポフォールを投薬したことを叱りつつ追及した。そして、それまでのことは伏せてあげるからもうイ副会長の自宅に行って薬を処方してはならないと叱責している。





 B氏は一応否定したが、翌日の通話で、家計の苦しさを理由にお金が必要だったためこのようなことをしたと言い、事実上自分の行動を認めている。A氏は対話の途中で「私も疲れた。医者にも飽き飽きしている。刑務所に行って休もう」と言ったりもし、A氏とB氏の対話を通じてイ副会長が使った薬の量は「5箱」という事実も確認できる。

 これに先立ち「ニュース打破」は13日、Bさんの交際相手である公益情報提供者の通報内容をもとに、イ副会長が2017~2018年にプロポフォールを常習的に投薬していた情況があると報道していた。国民権益委員会から事件を伝えられた検察は、この事件をソウル中央地検強力部(部長キム・ホサム)に割り当て捜査している。この日公開された録音記録も検察に渡されたという。

 報道後、サムスン電子の関係者は「『ニュース打破』が出所不明の録音で悪意ある報道を続け、疑惑を膨らませていることを遺憾に思う」とし「公開された録音内容は関係者たちが争いながら推測と誤解、そしてお互いを疑いながら交わした根拠のない対話に過ぎず、事実ではない。悪意ある報道に法的対応を検討している」と明らかにした。

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