液晶パネルの大口取引価格の値上がりが続いている。テレビ向けのオープンセル(バックライトなどがつかない半製品)の3月の大口価格は、前月に比べ3%前後上昇した。昨年後半からの韓国メーカーの減産に加え、新型コロナウイルスの感染拡大で中国からの供給が減った。一方、テレワークやオンライン教育が広がっており、パソコン向けも値上がりした。

月のテレビ向け液晶パネルの32型の取引価格は、前月比3%高の38ドル前後、55型は同2%高の113ドル前後だった。いずれも3カ月連続で値上がりした。

「3月に入って新型コロナの感染拡大が急速に深刻化し、交渉タイミングによって価格にばらつきが出た」(電子部品商社)。3月後半の交渉ではテレビメーカーが需要予測を下方修正した結果、取引価格が前月から横ばいとなったケースもあったという。





新型コロナの影響で先行きには懸念が広がる。東京五輪・パラリンピックなど大規模スポーツイベントの延期が相次ぐ。景気低迷による需要減も見込まれ、需要見通しを下方修正する動きは4月まで続きそうだ。米調査会社DSCCの田村喜男アジア代表は「大幅な需要減で4月の価格は下落する」とみる。

一方、供給面での懸念もある。「韓国メーカーが想定以上に供給量を削減している」(テクノ・システム・リサーチの林秀介マーケティングディレクター)ためで、需給見通しが交錯している。韓国サムスン電子は年内に液晶パネル生産から撤退する方針を表明した。

パソコン向けも2カ月連続で上昇した。ノート型パソコンに使う15.6型(解像度HD)は、前月比1%高の26.5ドル前後。デスクトップ向けの21.5型(同フルHD)は1%値上がりし41.5ドル前後となった。

組み立て工場の従業員の出勤停止や部品不足による作業停滞で出荷台数が減少。一方、各国で外出制限が強化されており、テレワークやオンライン教育が急拡大、パソコンの需給が引き締まった。

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