sharp mask 001ここに、1枚のマスクがあります。3月24日にシャープが生産開始を発表した、不織布マスクのサンプルです。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響でマスクの品薄状態が続く中、大手電機メーカーであるシャープがマスク生産に乗り出したのはなぜか、どのようないきさつがあったのか。同社広報へのメール取材と、マスクの実物から見えてきたことをお伝えします。

今回、シャープ広報の協力を得て、生産を開始したばかりのマスクのサンプルを入手しました。大人用サイズ、3層プリーツタイプの白い不織布マスクです。

公式に発表されている大きさは約95×175mm(縦×横)ですが、手元で本体を測ったところ、約90×175mm(同)となりました。今のところ用意されているのは大人用のみですが、将来的には他のサイズの商品化も検討するそうです。

マスク生産はシャープとして初めての取り組みですが、生産から販売方法にいたるまでひとつひとつ調査・検討を行い、準備を進めてきました。





sharp mask 008同社の三重(多気)工場では、主に車載機器や産業用機器、そしてモバイルデバイスなどに使われるディスプレイパネルの開発・製造を行っていますが、ここのクリーンルームにマスク生産機器を新たに導入。詳細は非公開ながら他社メーカー製のものを使っており、当初の生産量は1日15万枚で、今後は50万枚/日への増産を目指しています。

生産にあたっては、シャープを傘下に持つ台湾企業・鴻海(ホンハイ)精密工業のサポートもありました。鴻海は既に中国の工場でマスクの生産実績があることから、装置の紹介や生産指導などを受けたといいます。

液晶パネルなどの精密機器を製造する工場は、目に見えないチリやホコリを除去したクリーンな環境であることが必須。シャープのマスク生産ラインはさらに衛生面・品質面にも配慮し、マスクやガーゼ、紙おむつといった衛生製品に関する安全・衛生自主基準を定めている日本衛生材料工業連合会からのアドバイスを受けつつ、各種検査を行っているそうです。