20200506-00257938-wow-000-5-view韓国サムスングループの経営トップ、李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子副会長が6日、経営権継承問題や労組問題について自ら国民に向けた謝罪文を発表し、頭を下げた。

ソウルの社屋で記者会見した李氏は、「サムスンが世界1位の企業に成長する過程で、時に国民の期待に応えることができず、逆に失望を抱かせ、心配をかけることもあった。これは法と倫理を厳格に守れなかったためだ」と反省の弁を述べた。

 続けて「社会とコミュニケーションを取り、共感する上でも足りない部分があり、サムスンに対する視線は依然として厳しい」とし、「これは全て私の過ちだ」と謝罪した。





 経営権の継承について謝罪しながら、「これ以上、経営権継承問題で論争が起きないようにする」「倫理的な非難を受けるようなことをしない」と言明した。「わが子たちには会社の経営権を譲らないつもりだ」とも明らかにした。

 サムスンは2015年にサムスン物産と第一毛織が合併する過程で、李氏が円滑に経営権を継承できるようグループレベルで系列会社が動いたとの疑惑が持たれている。

 李氏はあわせて、労使問題で裁判を受けている状況について、「責任を痛感する」とし、「サムスンの労組問題で傷ついた全ての方々に心から謝罪する」と述べた。

 李氏の謝罪は、サムスン順法監視委員会の勧告に従ったものだ。同委員会は今年3月、サムスングループの経営権継承に絡む疑惑について総帥である李氏が謝罪するよう勧告。李氏が自らサムスンの「無労組経営」の放棄を表明することも求めた。

 李氏が自ら国民に向けて謝罪したのは、15年6月の中東呼吸器症候群(MERS)流行時にグループ系列のサムスンソウル病院での感染拡大を謝罪して以来、約5年ぶり。

 サムスンは韓国大法院(最高裁)が昨年8月、朴槿恵(パク・クネ)前大統領と知人への贈賄罪などに問われた李氏の二審判決を破棄し、審理を高裁に差し戻した直後、「過去の過ちを繰り返さないよう、企業本来の役割を忠実に果たす」と謝罪していた。

 また、昨年12月に「労組つぶし」の罪に問われたサムスン電子経営陣が有罪判決を受けると謝罪文を出し、無労組経営を事実上、放棄した。

 サムスン順法監視委員会は、李氏の差し戻し審を担当したソウル高裁の判事が昨年10月に順法監視制度を導入するよう求めたことを受け、今年2月に発足した外部委員らによる監視機関だ。