サムスン電子のイ・ジェヨン(李在鎔)副会長は2泊3日間の中国出張を終え、19日午後キンポ(金浦)空港を通じて韓国に帰国した。

コロナ危機の最中でも中国出張したことは、急変しているグローバル企業環境でサムスンがどれほど切迫しているのかを端的に表している。

サムスン電子は昨年基準でグローバルメモリー半導体の市場占有率が43.7%として1位を守っているが、その後ろを中国が猛烈に追いかけている。ここに新型コロナウイルス感染症パンデミックにより供給網崩壊論が沸き上がり、米国政府はサムスン電子と台湾のTSMC、インテルなどに米国内の半導体生産施設を拡大するよう圧力をかけている。





このように“産業の米”と呼ばれる半導体をとりまく主要国家たちの競争は日ごと激しくなっている。

サムスン電子の切迫さは前日に中国の西安にある半導体工場を訪れたイ副会長が「時間がない。時を逃してはいけない」と語ったことからもうかがえる。イ副会長は「過去に縛られたり現在に安住していては未来はない。新たな成長動力を作るためにはこれからの巨大な変化に先制的に備えていかなければならない」として、職員たちを激励した。

韓国財界の関係者は「イ副会長が国内での裁判などの様々な状況の中でも急いで出張したことは、新型コロナと米中間の貿易葛藤などが重なっている現経営環境が、どの時よりも困難だということがわかっているためである」と語った。

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