英国最大の家電流通会社ディクソンズは先月初めからホームページを通じてLGエレクトロニクスの48インチOLEDテレビを予約販売している。あらかじめ購買意思を明らかにすれば、アマゾン・アレクサやグーグル・アシスタントなどで駆動できる新製品を1499ポンド(約20万円)で購入できると積極的に広報している。ディクソンズが「1カ月予約販売」という異例のマーケティングを始めたのは待機需要を先に獲得するためだ。購入する顧客をあらかじめ確保しておけば、LGエレクトロニクスから供給を受けるのに有利だという判断も作用した。

◆欧州で人気の48インチOLEDテレビ

新型コロナウイルスの感染拡大で世界各国の消費市場が冷え込んだ。にもかかわらず「在庫ゼロ」が続いている製品がある。有機物質を活用して高画質を具現したOLEDテレビだ。

今月から正式販売されるLGエレクトロニクスの48インチ製品は、狭い家が多い欧州と日本の流通企業を中心に物量争奪戦が激しい。居間が大きくない家に合う大きさの製品であるだけに需要が多い。今まで出てきたOLED製品は全50インチ以上だった。LGエレクトロニクスの関係者は「48インチのほか、55インチ、65インチ、77インチ製品も需要に何とか追いつくほど」と説明した。





テレビは新型コロナの打撃が相対的に少ない品目に挙げられる。新型コロナで自宅で過ごす時間が長くなり、テレビに対する関心が高まった影響だ。市場調査会社オムディアによると、今年1-3月期に世界市場に出荷されたテレビは4300万台と、前年同期比で16.4%減少した。しかし同じ期間、サムスン電子とLGエレクトロニクスの出荷量はむしろ2.6%増えた。高価製品の需要は減っていないというのが業界の説明だ。

◆セット企業19社はパネル不足

OLEDテレビが品薄になったもう一つの理由はパネルの供給が十分でないからだ。OLEDテレビ用パネルを生産する企業は世界でLGディスプレイ1社だけだ。これに対しOLEDテレビを生産するセット企業は19社にのぼる。LGエレクトロニクスをはじめ、中国スカイワース、日本ソニー、欧州フィリップスなどがOLEDテレビを生産している。今年に入ってから日本シャープ、中国ファーウェイ(華為技術)、米国ビジオなどがOLEDテレビ陣営に合流した。

パネル不足は昨年から始まった。オムディアによると、2019年のOLEDテレビパネル出荷量は330万枚、OLEDテレビセット販売量は300万台。出荷されたパネルの約90%がテレビに生産され、消費者に販売されたということだ。消費者アフターサービス(AS)のために10%前後のパネル在庫を確保するという点を勘案すると事実上「完売」だ。LCDテレビはテレビ販売量をパネル出荷量で割った比率が70%にすぎない。

◆LG広州工場で年末から本格量産

OLEDテレビパネル供給不足はLGディスプレイの中国広州工場で本格的な量産が始まる今年末から少しずつ解消される見通しだ。この工場は月6万枚(ガラス原板投入基準)の大型OLEDパネルを生産できる能力を備えている。

しかし新型コロナ事態の余波で、生産量を増やしてセット業者から品質認証を受ける作業などに支障が生じた。このため本格的な量産時点が6カ月ほど遅れた。LGディスプレイの関係者は「チャーター機を投入して技術者500人ほどを現地に派遣して問題を解決している」と伝えた。

LGエレクトロニクスをはじめとするセット企業は広州工場が本格的に稼働する来年を期待している。オムディアは来年のOLEDテレビ販売量を今年(350万台)の倍近い607万台と見込んでいる。

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