o0604090613092089354半導体大手のロームや液晶パネル大手のジャパンディスプレイ(JDI)が海外にある製造工程の国内回帰を検討し始めた。ロームは中国や東南アジアに集中していた後工程を、2021年下半期にも国内に一部移管する。工程の自動化で国内と海外のコスト差は小さくなっている。新型コロナウイルスの感染拡大で海外工場の停止が相次いだことで、サプライチェーン(供給網)の再編が広がりそうだ。

基板に回路を形成しチップをつくるといった前工程は自動化が進んでおり、多くの部品メーカーは国内拠点で手掛けている。一方、関連部材を組み付ける後工程は人手がかかるため、賃金水準の低い海外で展開するケースが多い。

ロームはこのほど後工程を無人化する生産ラインを開発した。今夏に福岡県内の生産拠点に試験ラインを設け、21年下期にも量産ラインとして稼働させる方針だ。松本功社長は日本経済新聞の取材に対し「無人化や省人化ラインであれば、国内で採算がとれる」と述べ、後工程の国内移管を進める考えを明らかにした。





フィリピンやマレーシアなどの工場は3月以降、外出規制の影響を受け停止した。松本社長は「後工程の外部委託を23年3月期までに現状の1割から3割まで引き上げる」とし、国内移管に加え、海外生産の固定費削減も進める方針だ。

JDIの菊岡稔社長も日本経済新聞の取材に対し、供給網の再構築の一環で「海外にある後工程を国内に移管するのも検討課題だ」との考えを示した。後工程の自動化投資が進んでいるといい、「海外と国内での労働コストの差はそこまで大きくない。さらに前工程と後工程が同じエリアにあれば部材の運送コストも下がる」と語った。

電子部品大手の村田製作所は国内生産が金額ベースで65%を占める。コロナ禍前は国内の依存度を減らしていたが、中島規巨専務執行役員は「(危機下では)国内生産が一つの強みとなった。海外シフトだけをずっと続ける状況ではない」と国内事業の強化を示唆した。

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