経済産業省d15163-23-103456-0照明器具の一層の省エネ化を推進するため、エネルギー基本計画では2030年にはすべての照明器具を高効率照明(例:LED照明、有機EL照明)に置き換えることが目標として掲げられており、実際に年々普及率が向上しています。
ただし、高効率照明の中には、その特長を活かし従来にはない形状での製品化・販売されているものもあります。
例えば、LEDは主に点光源であるのに対し、有機ELは面光源であり、かつ、フレキシブル性(柔軟性)を保持できるため、天井や壁面、車載用照明など新たな用途での普及も進んでいます。





他方、従来の一般照明用のフレキシブルな有機ELパネル自体の性能表示(下記2.参照)では、上記のような新たな性能や特長を適正に評価するための基準や試験内容に関する国際的な規格がなく、同種の製品を比較評価しにくいことが普及を妨げる要因の一つとして指摘されていました。

このような状況を受け、経済産業省からの委託1を受けた国立大学法人山形大学が、一般照明用フレキシブル有機ELパネルの性能要求等を検討し、その成果を元に、IECの照明に関する専門委員会(IEC/TC 34;ランプ類及び関連機器)2に国際規格案を提案したところ、この度、IECにおいてその提案が2020年1月に承認され、今後、国際規格の検討が開始されることになりました3。

今回の国際規格案は、一般照明用に利用されるフレキシブルな有機ELパネルの性能要件として、具体的に以下のような技術的基準を定めることを提案しています。

1.一般的事項・試験条件(例;平面状態と曲げ状態での試験)
2.表示(例;定格全光束、輝度均一性、最小曲げ半径、最大曲げ回数)
3.初期の光学的特性と電気的特性(例;入力電力、全光束、発光効率)
4.その他の要求事項(例;動作環境(温度、湿度))

当該国際規格案が成立・発行し、製品カタログやパッケージ等にてこの規格に基づく性能表示がされるようになれば、フレキシブルな有機ELパネルの性能等が適正に評価され、有機EL照明の普及と適正な市場形成が促進されることになります。有機EL照明の特長や省エネのポテンシャルによって大幅な省エネルギー性能を有する多様な照明が、国内外で普及・拡大するものと期待されます。



※記事の出典元はツイッターで確認できます⇒コチラ