M8001-PN1-2アップルは2020年後半に発売するスマートフォン「iPhone」の全新機種に高精細で軽量の有機ELパネルを採用する見通しだ。これまでは液晶パネルと併用していたが、韓国サムスン電子など競合他社が搭載機種を増やしており方針を転換する。

脱液晶の流れが加速し、部品や素材メーカーを含めたパネル産業の構造転換につながりそうだ。サプライヤーなど複数の関係者が明らかにした。

有機ELパネルは自ら発光する赤緑青の有機化合物を使って映像を表示する。バックライトを使わないため液晶パネルに比べて明暗比を出しやすく色鮮やかな映像を表示できる。のぞき込む角度によって画像が見えにくくなる問題も生じない。

ガラスだけでなく樹脂も基板に使えるため様々な形状に加工しやすいのも特徴だ。





映画やスポーツ、ゲームをスマホで楽しむ需要が高まるなか、液晶にかわる次世代のディスプレーとしてサムスンが09年から採用を開始。華為技術(ファーウェイ)も12年から取り扱い機種を増やしてきた。

アップルは17年から有機ELを採用しているが、19年に発売したiPhoneの「11」シリーズでは最上位機種のみの搭載にとどめていた。今回、アップルは次世代通信規格「5G」に対応した新型4機種すべてに採用を広げるもよう。画面サイズは5.4インチ、6.1インチ、6.7インチの3種類で、主にサムスンがパネルを供給する。

価格が液晶の倍することもあり、当面はアップルは液晶モデルとの併用を続けるとみられてきた。それでも競合他社をにらみ「有機ELを選択せざるを得なくなった」(台湾調査会社のトレンドフォース)ようだ。

20年から本格化した5Gサービスも採用を後押しした。5G対応機種ではスマホ内のアンテナの電力の消費量が増え、バッテリーも大きくなる。米調査会社DSCCの田村喜男アジア代表は「端末の重量増を防ぐため、軽くて薄い有機ELパネルの強みが生かされる」と指摘する。

アップルは日本経済新聞社の取材に「コメントは控える」と述べた。

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