テレビ向け有機ELパネルの取引価格が3年ぶりに下落した。指標品の4~6月の大口価格は1~3月に比べ5%前後安い。新型コロナウイルスの影響で家電量販店が休業し、大型テレビの販売が伸び悩んだ。小型テレビの需要を取り込んだ液晶パネルとは対照的な動きで、有機ELは7~9月も下落する可能性がある。
有機ELパネルの4~6月の大口価格は、指標となるテレビ向けの65型品が前四半期より50ドル(5%)ほど安い1枚900ドル前後。流通量の多い55型品も、同30ドル(5%)安い1枚540ドル前後まで下落した。ともに下落は3年ぶりとなる。
有機ELテレビは自ら発光する赤緑青の有機化合物を使い映像を表示する。液晶パネルより消費電力が抑えられ色鮮やかな映像を表示できる。バックライトが不要なため薄いという特徴もある。テレビ向けの有機ELパネルは韓国のLGディスプレーが約9割のシェアを持つ。
有機ELパネルの4~6月の大口価格は、指標となるテレビ向けの65型品が前四半期より50ドル(5%)ほど安い1枚900ドル前後。流通量の多い55型品も、同30ドル(5%)安い1枚540ドル前後まで下落した。ともに下落は3年ぶりとなる。
有機ELテレビは自ら発光する赤緑青の有機化合物を使い映像を表示する。液晶パネルより消費電力が抑えられ色鮮やかな映像を表示できる。バックライトが不要なため薄いという特徴もある。テレビ向けの有機ELパネルは韓国のLGディスプレーが約9割のシェアを持つ。
有機ELテレビ市場の伸長にあわせパネル価格も横ばいを保ってきたが、直近は世界各地の外出自粛で家電量販店などの店頭閉鎖が響いた。有機ELテレビは店頭で液晶テレビと比べて買うことが多いため、店舗休業が販売不振につながった。
それまでパネルメーカーの稼働率は95%程度を維持していたが、4~6月は生産調整のため6割程度まで落ち込んだ。6月の稼働率は9割程度まで上昇しており、回復基調にあるという。
6月大口価格が前月比で約2%高と3カ月ぶりに上昇した液晶パネルと対照的に有機ELパネルが下落したのは、小型テレビの需要が取り込めなかったことが大きい。各国の給付金を背景に特に米国で5月のテレビ出荷が前年同月比16%増加。寝室など各部屋に設置する30~40型の中小型テレビの人気がある。有機ELテレビは55型以上が中心で、巣ごもり需要の追い風に乗れなかった。
今後の価格は「7~9月も下落する公算が大きい」(米調査会社DSCCの田村喜男アジア代表)。足元の販売の伸び悩みに加え、LGディスプレーが新規の生産ラインの量産開始を予定し、需給が緩みそうという。
調査会社BCN(東京・千代田)によると、全国の主要な家電量販店などにおける19年の有機ELテレビの平均単価は25万円(税別)。前年比13%安とテレビ価格は年々下落傾向にある。パネル価格の下落を受け、有機ELテレビがさらに値下がりする可能性もある。
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