財政部統計処が7日発表した11月の輸出総額は、前月比0.8%減、前年同月比12%増の319億9,000万米ドルで、過去最高だった前月に次ぐ高水準だった。アップルの第5世代移動通信(5G)対応スマートフォンiPhone12の販売好調やテレワーク(リモートワーク、在宅勤務)需要、年末向け調達などが貢献した。蔡美娜処長は、12月もプラス成長が続く見通しで、通年の輸出総額は過去最高が確定的と語った。8日付経済日報などが報じた。

製品別の11月の輸出総額は、半導体など電子部品が前年同月比19.5%増の126億4,000万米ドルと、10カ月連続の2桁成長で、過去3番目の高水準だった。iPhone12やソニーのゲーム機、プレイステーション5(PS5)がよく売れ、半導体やメモリー需要が続いた。

情報通信・オーディオ製品は前年同月比18.5%増の47億6,100万米ドルで、過去最高だった。

パネルなど光学器材は前年同月比13.7%増の11億2,200万米ドルで、2カ月連続の2桁成長だった。





 従来型産業では、▽卑金属(ベースメタル)、22億8,600万米ドル(前年同月比3.7%増)▽ゴム・プラスチック、20億4,600万米ドル(11%増)▽機械、19億6,500万米ドル(6.6%増)▽化学品、15億4,600万米ドル(2.9%増)──などが増加した。

 ▽紡織品、6億5,500万米ドル(6.9%減)▽鉱産物、5億700万米ドル(46%減)──は減少した。

 主要輸出先別では、中国(香港含む)は、前年同月比17.2%増の144億6,300万米ドルで、過去最高を更新した。

 米国は前年同月比17.7%増の47億6,700万米ドルで、過去2番目の高水準だった。

 ▽東南アジア諸国連合(ASEAN)、48億2,300万米ドル(前年同月比10.7%増)▽欧州、23億6,900万米ドル(6.8%増)──も前年を上回った。

 一方、日本は19億9,300万米ドルで前年同月比2.3%減だった。

 11月の輸入総額は前月比7.9%増、前年同月比10%増の267億2,100万米ドルで、過去3番目の高水準だった。半導体の輸入が増えたほか、iPhone12をはじめとするスマホが2.4倍に増えた。

 1~11月の輸出総額は前年同期比4.2%増の3,122億9000万米ドルだった。電子部品は20.3%増の1,228億4,200万米ドル、情報通信・オーディオ製品は15.1%増の444億1,000万米ドルだった。いずれも前年までの通年水準を早くも上回った。

 財政部は、12月の輸出総額は前年同月比7~9%増の300億米ドル以上、通年では3,420億米ドル以上で過去最高を更新すると予測した。2018年の3,340億米ドルを上回る見通しだ。

※記事の出典元はツイッターで確認できます⇒コチラ