03d6c_1596_089996a8_3eb95a85ジャパンディスプレイ(JDI)の菊岡稔社長は経営再建を自ら完遂できずに去る。もっとも混乱して苦しい時期に火中の栗を拾い、曲折ありながら現筆頭株主で独立系ファンドのいちごアセットグループというスポンサーを探し出した。退任発表後初めて取材に応じた菊岡社長に激動の15カ月を聞いた。

―2019年9月末に社長に就き、20年12月31日で退任します。

「(社長就任前の)19年4月に台中企業連合『Suwaコンソーシアム』との資本提携を決めたものの、資金調達の最終化までまとまらなかった。資金繰りのため、顧客の支援を取り付けつつ、いちごを含めて代替的な選択肢を同秋から考え始めた。同12月にSuwaとの交渉をあきらめ、20年1月にいちごとの提携を発表した。財務の立て直しと事業改善を進め、十分に射程圏内だった黒字化がコロナ禍で遅れている」





―眠れなかった夜はありましたか。

「19年11月に元従業員から不正会計を告白するメールを受けた日だ。ただでさえ三重苦、四重苦なのに“爆弾”が降ってきた。相談した専門家らは『信ぴょう性も分からないので社内で慎重に調査・判明してから公表すべきだ』とし、誰1人公表すべきだと言わなかった。ただ、早く発表した方がリスク管理上も良いと考え『私が責任を取るから明日発表する』と押し切った」

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