テレビ向けの大型有機ELパネルが一段と下落した。指標品の2020年10~12月期の大口価格は、7~9月期に比べ3~4%ほど安い。下落は3四半期連続。テレビ向けを独占する韓国のLGディスプレー(LGD)が生産能力を増強。市場拡大を狙った結果、価格が下がっている。

10~12月の大口価格は、指標となるテレビ向けの65型品が1枚820ドル前後と、前四半期より30ドル(4%)安い。流通量の多い55型品も、同15ドル(3%)安い1枚505ドル前後まで下落した。





有機ELテレビは液晶と違いバックライトが不要。明暗の表現力や薄さなどに優れ、テレビメーカーが相次ぎ有機ELテレビの販売に乗り出している。調査会社BCN(東京・千代田)によると薄型テレビ市場の有機ELのシェアは12月時点で8%前後。前年同月比3ポイントほど上がった。

LGDは昨夏、中国・広州市で有機ELパネルの量産を開始した。主力の韓国工場と合わせ、テレビ向け有機ELパネルの出荷台数は倍近く増える見込み。米DSCCの田村喜男アジア代表は「21年1~3月も値下がりが続くだろう」と話す。

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