テレビに使う大型液晶パネル価格の騰勢が続いている。指標品の2月の大口需要家向け取引価格は、前月に比べて5%ほど高い。世界的な半導体不足を背景にパネル向けの半導体部材も不足に拍車がかかり、パネル需給が逼迫しているためだ。

指標となるオープンセル(バックライトがついていない半製品)の2月の大口取引価格は、55型が前月比9ドル(5%)ほど高い1枚192ドル前後、32型も4ドル(6%)ほど高い1枚71ドル前後だった。上昇は昨年6月以降9カ月連続で、底値から2倍ほど高い水準となった。





需給のタイト感が続く背景にあるのがパネル部材の不足だ。パネルを制御する半導体「ドライバーIC(集積回路)」は世界的な半導体不足で供給不足に拍車がかかっている。ガラス基板もメーカーの操業トラブルが相次ぐ。昨年12月の日本電気硝子の停電事故に続き、1月にはAGCの子会社の韓国工場で爆発事故が発生したことで、一部で供給不足が起きている。

ディスプレー調査会社、米DSCCの田村喜男アジア代表は「今後も数カ月は値上がりが続きそうだ」とみている。

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