サカタインクスは国内の大手電機・自動車部品メーカーにフレキシブルプリント基板(FPC)に熱のダメージを与えず電子部品を実装する新技術の提案に乗り出した。
関連会社のシークスが2021年中にも電子部品実装FPCの試作モデルを作る予定。素材・電子機器製造技術を結集し、スマートフォンや車載電子機器など成長分野に照準を合わせ需要を創出する。





サカタインクスはEMS(電子機器製造受託サービス)のシークス、耐熱仕様でない電子部品の実装技術を持つ関連会社のワンダーフューチャーコーポレーション(東京都千代田区)と協業し、電子関連事業への本格参入を目指す。上野吉昭サカタインクス社長は「スマホなど技術開発が早く進化する分野を狙いたい」と説明する。

熱ダメージを与えないことで多様な低耐熱性基材に実装を可能とし電子機器の大幅な生産性やデザイン性の向上が見込めるという。このほか、基板に配線を描く導電性ペーストや絶縁層を作る材料など、電子部品の接合技術で新たな付加価値を生み出す考え。

サカタインクスは液晶パネルの顔料分散液など機能性材料開発に注力している。主力の印刷用インクはデジタル化や紙媒体の減少で市場縮小が続く。今後はインクから発した素材技術と電子技術の融合技術や機能性材料など新市場進出も視野に成長ビジョンを描く。

※記事の出典元はツイッターで確認できます⇒コチラ