パナソニックは10日、テレビの国内生産を終了したことを明らかにした。宇都宮市の工場で国内向けの有機ELテレビの生産を続けてきたが、3月までに生産拠点をマレーシアに移した。宇都宮工場は生産ラインの工法開発や補修部品などの生産拠点として残す。

宇都宮工場は1967年に開設し、ブラウン管テレビや液晶テレビなど品目を替えながらテレビ生産を続けてきた。ここ数年は有機ELのテレビに生産を絞り、生産台数も限定的だった。

合わせてインドとベトナムでのテレビ生産も3月までに終了したことも明らかにした。それぞれ販売支援や基板の製造拠点として活用する。





パナソニックは世界市場で3位のシェアを持つ中国テレビ大手、TCLと生産委託の交渉を進めており、5月中の合意を目指している。自社生産は収益性の高い有機ELテレビなどの上位機種に絞り、下位機種は開発も含めてTCLに任せる方針だ。

2021年3月期はテレビ事業が3年ぶりに黒字化した。国内では「巣ごもり需要」で高単価の大型テレビの販売が好調だったほか、海外で不採算機種の絞り込みを進めた効果が出た。22年3月期までに黒字化する目標を1年前倒しで達成した。

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