三菱ケミカルは約140億円を投じ、ドイツ・ヴィスバーデンのグループ会社内にポリエステルフィルムの新工場を建設する。生産能力は世界最大規模の年2万7000トンで、2024年末に完成する予定。工業用途やラベル用途などの需要増加に対応する。最新の省エネルギー設備やリサイクル設備を導入し、二酸化炭素(CO2)排出量を削減する。  

グループ会社の三菱ポリエステルフィルム(MFE)は、顧客の要求に合わせたカスタマイズを得意とし、欧州で高シェアを持つ。欧州では自動車用加飾フィルムに加え、飲料容器ラベルが紙からリサイクル可能なフィルムへ代替されて需要が増え、増産を決めた。





 新工場には、電力の利用効率を高める設備や排熱利用設備を導入する。生産能力を高めつつ、MFE全体のCO2排出量は引き下げる。使用済みフィルムを原料として再利用できる装置も導入する。一部の古い小規模の生産設備は停止する。

 三菱ケミカルは、ここ数年、同フィルムの生産能力拡充を続けている。18年に米サウスカロライナ州で新工場を稼働させ、22年にはインドネシア・ジャカルタで新工場が稼働する予定。グローバルでは電子部品用途なども好調となっている。

※記事の出典元はツイッターで確認できます⇒コチラ