toshiba 2021-11-04 07.16.49東芝は9月、大面積フィルム型ペロブスカイト太陽電池で世界最高となる15.1%のエネルギー変換効率を実現したと発表した。ペロブスカイト太陽電池とは、「ペロブスカイト」と呼ばれる結晶構造の材料を用いた新しいタイプの太陽電池で、現在太陽電池として広く普及しているシリコン型太陽電池に匹敵する高い変換効率を達成できるという。2009年に桐蔭横浜大学の宮坂力特任教授が発案した日本発の技術で、宮坂氏はノーベル賞の有力候補でもある。  

10月19~22日に開催された最新ITや家電の見本市「CEATEC(シーテック)2021」で、東芝グループの次世代太陽電池のフィルム型ペロブスカイト太陽電池は経済産業大臣賞・カーボンニュートラル部門のグランプリを受賞している。  





フィルム型は「軽量」「曲がる」という特性があり、重量などの問題で既存のシリコン型太陽電池では設置が難しかった住宅の屋根や都市部のビルなどにも設置できるようになる。政府は50年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」を目指しており、実現に向けた再生可能エネルギーの比率の引き上げが急がれている。再エネを推進する企業を中心に需要が見込める。

 東芝のフィルム型太陽電池は透明なフィルム状でビルの窓に内側から張ることもできるため、設置に足場を組む必要もなく、交換の費用も抑えられる。また、フレームが不要なため廃棄コストも安価で、雹(ひょう)などが降ってきても割れる不安もない。従来型の太陽電池に比べ、さまざまな建築物に設置可能なので、「街全体」を太陽光発電所に変える潜在力を持っているといえる。

世界最高効率を東芝が達成できた大きな理由は「塗布技術」の高さにある。均一で大面積の塗布膜を形成できる「メニスカス塗布」と呼ばれる技術で、これは元々、有機EL開発にも用いられるなど、10年以上の技術的な蓄積がある。これをペロブスカイト電池向けに改良した。これまで2回に分けて塗布していた工程を1回に短縮。工程が減ったことで塗布にかかる速度が上がり、効率化にも成功したという。

※記事の出典元はツイッターで確認できます⇒コチラ