鴻海(ホンハイ)精密工業は14日、中国の主力拠点である広東省深圳市にある工場の稼働を停止したと発表した。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、深圳市政府が決めた移動制限措置に対応する。再開時期は未定。同工場では米アップル向けのスマートフォン「iPhone」などを生産しており今後、供給に支障が出る可能性もある。

工場は、深圳市政府からの通知があり次第、再開するとしている。深圳市政府は13日、新型コロナの感染拡大を受け14~20日に実質的なロックダウン(都市封鎖)を実施すると発表した。全地域で不要不急の外出を禁じるほか、大半の企業にも生産活動の一時停止を求めた。





鴻海は声明で「当社は中国に他の工場もあるため、生産ラインの調整を行い、影響を最小限に抑えるようにした」と、対応策を説明した。

鴻海は中国では深圳のほかに、河南省鄭州市や重慶市、四川省成都市などに大型工場を持つ。iPhoneのほか、タブレット端末「iPad(アイパッド)」やパソコンなどを生産しているが、今後どこまで深圳の工場停止分をカバーできるかは現段階では不透明だ。

深圳の工場では完成品のほか電子部品も数多く生産しており、業界ではサプライチェーン(供給網)の乱れを懸念する声が早くも上がっている。

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