LG p7「互いに条件が合ってウィンウィンになれるなら可能性は開いている」(丁豪栄LGディスプレー社長、23日の定期株主総会)。

「可能性は開いている。(LGディスプレーのパネルを)使うことにすれば申し上げたい」 (韓宗熙サムスン電子副会長、今年初めのCES2022記者懇談会)。

サムスン電子とLGディスプレーによる「有機EL同盟」が可視化している。早ければ上半期中、遅くとも下半期中にはLGディスプレーの有機ELパネルを搭載したサムスンのテレビが発売される見通しだ。両社の有機EL協力が関連素材・部品・装備業界まで含めた「ウィンウィンウィン」になるかもとの期待が出ている。
ある業界関係者は27日、「サムスンとLGのパネル供給交渉は大きな枠組みでは終わっており、細部調整だけ残ったものと承知している。事実上サムスン経営陣の最終決断だけ残った」と話した。





Samsung-curved-OLED-TV-CES-2013-3_0サムスンとLGの有機EL同盟がテレビとディスプレー市場に及ぼす影響は少なくない。まずLGディスプレーの立場では「世界1位のテレビメーカー」を顧客として確保するという意味がある。市場拡大がさらに容易になるという話だ。

サムスン電子の立場では急成長する有機ELテレビ市場に進出することによりプレミアムラインナップを拡張できる。サムスン電子は最近サムスンディスプレーから供給された量子ドット有機ELパネルを搭載したテレビの事前販売を始めたが、価格・原価競争力が低いという分析が多い。さらにサムスンディスプレーは6月ごろに液晶パネル(LCD)市場から完全撤退する予定だ。この場合サムスン電子は中国・台湾のLCDメーカーとの価格交渉力が弱まりかねない。ハイ投資証券のチョン・ウォンソク研究員は「今後サムスン電子は中国・台湾に液晶テレビパネル購入依存度が相当高くなるほかない。サムスン電子もやはりLGディスプレーとの協力機会を逃しがたい状況」と分析した。

サムスンとLGの有機EL同盟は関連素材・部品・装備業界にも好材料だ。有機ELパネルには発光素材とフレーム、高屈折CPL(被覆層)、ディスプレー駆動チップなど多様な素材・部品が使われる。LG化学とLXセミコン、イノックス先端素材、P&Hテック、ヒソンなどがLGディスプレーの主な国内素材・部品協力会社だ。チョン研究員は「理論的に有機ELテレビパネルの1台当たり素材使用量はスマートフォン用パネルと比べ200~300倍ほど増える。有機ELテレビパネルの拡大は素材・部品業企業に大きな機会要因」と話した。

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