2022年4月26日付、東京(日本)、世界有数のサイエンスとテクノロジーの企業であるMerck(本社ドイツ、日本法人:メルクエレクトロニクス株式会社、代表取締役社長 永田勝、以下メルク)は、日本のエレクトロニクス・ビジネス部門に対し、2025年までに1億ユーロ(約135億円)を超える投資を行うことを発表しました。
主に、メルクのセミコンダクターマテリアルズ部門基幹サイトの一つである静岡事業所の研究開発力、製造インフラストラクチャおよび人員の強化へ投資し、成長が加速する世界のエレクトロニクス産業を支える材料イノベーションの推進を目指します。

日本における5年間の投資計画は、メルクがエレクトロニクス部門のイノベーションと能力強化に向けてグローバルで展開する成長戦略「Level Up」(2021年発表)の一環です。この成長戦略のもと、メルクは2025年末までにアジアおよび米国の拠点を中心に30億ユーロ以上の大規模な投資を行う予定です。





日本において研究開発を行い、パイロット生産で製造技術を確立後、メルクのグローバルフットプリントを活かして近接する最大消費地でのハイボリュームマニュファクチャリングに移行することで、高品質な新材料のスピーディな市場供給とグローバル展開が可能になります。これにより、年々高まる市場の高い技術への需要に確実かつタイムリーに応えていきます。

メルクの経営執行委員兼エレクトロニクス・ビジネスCEOであるカイ・ベックマン(Kai Beckmann)は次のように述べています。「顧客企業とのコラボレーションはメルクの戦略上非常に重要であり、電子材料における専門知識の提供と安定した供給を果たせるよう、市場のある地域への投資を積極的に行っています。日本において製造力と研究開発力を強化し、電子機器用の先端材料の開発をリードすることで、次世代の半導体とディスプレイの発展に貢献できると考えています。」

半導体およびディスプレイ材料は、電子機器の高度化のカギを握っています。メルクは半導体製造バリューチェーンにおいてユニークなポジションを確立しており、ほぼ全工程で特殊ガスや化学品等の高級装置を含むメルクの製品およびサービスが使われています。
メルクエレクトロニクス株式会社の代表取締役社長である永田勝は次のように述べています。
「日本は、新規材料開発に意欲的で、世界的にトップシェアを誇る半導体製造装置メーカーや原材料メーカーが数多く存在する非常に重要な市場です。高品質な電材原料の調達や、先端プロセス研究に取り組む開発パートナーとの共同開発の環境が成熟している日本で、弊社のテクノロジーハブとして半導体およびディスプレイ業界向けのEUVや最先端材料の開発製造に従事する静岡事業所を強化することは、世界の半導体、ディスプレイ製造向けの次世代先端材料開発のけん引につながると確信しています。」

静岡事業所は1984年の設立以来、半導体・ディスプレイ製造用フォトレジスト及び電子材料関連薬品(現像液、シンナー、リンス液、剥離液、反射防止膜剤、密着助剤、絶縁膜形成剤、保護膜剤)などの多岐にわたる製品の開発をリードし、メルクのグローバルな半導体材料事業に貢献しています。2021年1月には約2,000万ユーロを投じ、静岡県西部の掛川市で最大規模をもつ面積6,000平方メートルの新施設を竣工しました。同施設はオフィススペースのほか、部門間や顧客との交流促進の一翼を担っています。

「Level Up」成長プログラムは、今後大きな伸びが予測されるエレクトロニクス市場での成長機会の確保を目的に、スケール、テクノロジー、ポートフォリオ、ケイパビリティという4つの重点項目に注力し積極投資を行う成長戦略です。これによりメルクは、エレクトロニクス・ビジネスの成長目標の基盤を構築し、世界の半導体およびエレクトロニクス産業における大規模な容量拡大のサポートの実現を目指します。

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