サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会では広告支出の総額で世界1位になるなど中国企業に脚光が当たっている。英経済紙フィナンシャル・タイムズは、今大会でも販売を伸ばした中国家電大手、海信集団(ハイセンス)に注目した。

同紙によると、国際環境が大きく揺れ動く中、激しい競争に直面する多国籍製造企業は、発展目標をこれまでの拡張一点張りから、抜きん出た製品を生み出し、世界でブランド価値を高めることへと変化させている。液晶テレビで高いシェアを誇るハイセンスもその一つ。同紙は「ハイセンスのグローバルな展開はそのイノベーションを駆動する力の一つとなっている。

同社の製品はすでに日本や欧州、米国などの巨大市場にも入っている」と論じた。





ハイセンスは世界に研究開発センター23カ所、生産拠点31カ所を展開しており、ハイエンド旗艦店を100店近くに増やすことも計画している。消費者と交流できるすべての場面を十分に利用し、デジタルトランスフォーメーション(DX)で先進製造のスマート化、ハイエンド化を加速し、中国のハイエンド製造を世界にアピールする狙いだ。

同紙は「旗艦製品のULED(ウルトラLED)テレビU7とU8に代表されるハイセンスの最先端技術はスポーツ観戦でも消費者により良い体験をもたらす。彼らの信頼を勝ち取ることが長期的な発展にとっては重要となる」と指摘した。

ハイセンスが今年発売した新型テレビ「U8H」「E8H」は、ユーザーの実際の使用環境に応じ、最良の画質を提供することができる。発表1カ月でメディアと市場の高い評価を獲得し、各販売プラットフォームの売れ筋ランキングに何度も登場する人気製品になった。

同紙はハイセンスのイノベーションについて、相対的に飽和し、競争が激しいテレビ市場で、消費者のニーズに応える同社のイノベーションは、グローバル化時代に持続的に成長するための競争優位になるとした。

報道によると、16年のサッカー欧州選手権(ユーロ)から18年のワールドカップを経て21年のユーロまでに、ハイセンスのグローバルな知名度は37%から59%に上昇、海外売上高は196億元(1元=約19円)から725億元に増加した。同社の売り上げに占める海外売上高の割合は20%足らずから上41.3%に拡大、自主ブランドの割合はその80%を超えた。

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