SS TV 2023韓国のサムスン電子が2022年の世界テレビ販売で29.7%のシェア(売上高ベース)を獲得し、17年連続1位を記録したことが21日、英調査会社オムディアの調べで分かった。シェア16.7%で2位だった韓国のLG電子は、有機EL(OLED)テレビ市場で10年連続1位を守った。

◇サムスン電子 QLEDなどハイエンドに注力  

サムスン電子は昨年の世界シェアが29.7%でトップだったことについて、量子ドット技術を用いたQLEDテレビ「ネオQLED」など、ハイエンド製品を中心に据えた戦略が奏功したと説明した。

 2500ドル(約34万円)以上の世界ハイエンドテレビ市場ではQLEDテレビが主流になり、昨年はその割合が46.2%(売上高ベース)に上った。こうした中、サムスン電子は昨年965万台のQLEDテレビを売り上げ、17年の発売以降の累計販売台数は3500万台を突破した。





 昨年の世界ハイエンドテレビ市場でサムスン電子のシェアは48.6%と、半分に迫っている。超大型テレビをみても、75型以上でシェア36.1%、80型以上では42.9%と、市場をリードしている。

 同社は、超高精細の8K対応テレビやネオQLEDといった革新的な製品と「顧客エクスペリエンス」重視の姿勢が、17年連続1位の原動力になったと評した。

◇LG電子 世界の有機ELテレビ市場をけん引

 LG電子は、昨年販売したテレビのうちハイエンドの有機ELテレビの売上高が35%超を占めた。オムディアによると、22年にLG電子の有機ELテレビの出荷台数は382万4000台で、世界シェアは60%近くに上った。10年連続の首位で、同期間のLG電子の出荷台数は累計1500万台を超えた。

 LG電子の有機ELテレビは、70型以上の超大型の出荷台数が前年比12%以上、40型台の中型は約33%、それぞれ伸びた。

  

 一方、22年の世界全体のテレビ出荷台数は2億325万台で、前年比5%減少した。世界的な景気減速に伴い需要が萎縮した。メーカー別にはサムスン電子が3984万台と最も多く、次いで中国のTCLが2379万台、LG電子が2376万台だった。

 世界全体の液晶テレビの出荷台数は前年比約5%減少し、10年以降では初めて2億台を下回った。有機ELテレビは650万台前後を維持した。

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