広島大学の山中滉大大学院生と斎藤慎彦助教、尾坂格教授らは、有機太陽電池の2種類の有機半導体材料の結晶化を制御することで発電効率を2倍に向上させた。2種類の材料が相分離し、それぞれが結晶化すると効率が上がった。凝集性の高い分子で混合膜を作るという設計指針が得られた。

 電子を流すn型有機半導体と、正孔を流すp型半導体高分子を組み合わせて8種の混合膜を作製し性能を検証した。p型半導体高分子は剛直な高分子を用いると凝集性が上がり結晶を作る。





n型有機半導体は凝集性の低い分子の方が混合しやすいが、結果としては凝集性が高く結晶化しやすい分子の方が性能は高かった。15%のエネルギー変換効率を確認。組み合わせによっては効率が7%に留まる。

n型とp型で新材料が提案されるが、個々の性能は高くても組み合わせによっては効果が発揮できない。有機太陽電池は塗布で製造するため、凝集性の低い混ざりやすい材料が求められる。

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