スマートフォン世界大手の小米科技(北京市、シャオミ)の香港上場企業である小米集団(シャオミ・コーポレーション)が24日発表した2022年12月期本決算は、中国の会計基準による調整後純利益が前年比61.4%減の85億1,800万元(約1,609億円)だった。

世界的な経済の下押し圧力で主力のスマホ事業が振るわず、スマホの出荷台数は2割減少した。公正価値の変動で16億6,200万元の投資損失を計上したことも響いた。





売上高は14.7%減の2,800億4,400万元だった。粗利益率は17.0%となり、0.7ポイント下がった。

部門別の売上高は、スマホ部門が19.9%減の1,672億1,720万元で、全体の59.7%を占めた。スマホ出荷台数は20.9%減の1億5,050万台。英調査会社カナリスによると、出荷台数ベースの世界シェアは12.8%で3位を維持したが、前年(14.1%)からは縮小。世界54カ国・地域でシェア上位3位に入った。

モノのインターネット(IoT)・生活家電部門の売上高は6.1%減の797億9,490万元。中国市場でのスマートテレビと海外市場でのIoT製品の販売不振が響いた。

スマートテレビとノートパソコンの売り上げは13.3%減の237億元。中核部品の価格下落に伴い平均販売価格(ASP)が下落した。スマートテレビの出荷台数は0.6%増の1,240万台。エアコンや冷蔵庫、洗濯機など白物家電の売上高は40%増と好調だった。

インターネットサービス部門の売上高は0.4%増の283億2,140万元となり、部門別で唯一のプラス成長。広告とゲーム業務の収入が伸び、フィンテック(ITを活用した金融サービス)業務の減収分を相殺した。
ファームウエア「MIUI」の12月末時点の月間アクティブユーザー件数は世界全体で5億8,210万件。前年末から14.4%増えた。 市場別の売上高は、中国本土が13.6%減の1,422億5,841万元、海外が15.8%減の1,377億8,559万元。 22年第4四半期(10~12月)決算は、純利益が前年同期比67.3%減の14億6,090万元、売上高は22.8%減の660億4,740万元だった。

 ■R&Dは160億元

22年の研究開発(R&D)費は21.7%増の160億2,810万元。うち電気自動車(EV)を含むイノベーション事業に31億元を投じた。 小米は22~26年の5年でR&Dに1,000億元以上を投じる計画。

12月末時点のR&D部門の人員は従業員全体の半数を占めた。うちEV部門は約2,300人。1車種目のEVを24年上半期(1~6月)に量産する目標は変わらないことを改めて強調した。

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