Flat Panel TV and Display World-2....液晶/有機EL・業界・動向

液晶・有機EL・プラズマ、FPD業界・パネルメーカー・関連企業情報を掲載。当ブログで激しい市場動向に追随!--Since Nov.2004

基礎知識

「有機EL」のELって何? 「OLED」との違いは?

pics_oled01スマホやPCなど、さまざまな電子機器の映像を映すディスプレイの中でも、近年映像表現を強化するためなどで搭載される「有機EL」というディスプレイ。「OLED」とも呼ばれることがあるが、どんな仕組みで映像を表示しているのか。

  有機ELの「EL」は「Electro-Luminescence」(電気発光)の略で、電圧をかけると有機物が発光する現象を指している。「OLED」は「Organic Light Emitting Diode」、有機発光ダイオードと呼べ、有機ELを利用した発光ダイオードであり、発光するための部品に有機材料を用いている。有機ELは有機物の構造によって赤、青、緑などの色に発光する。





続きを読む

有機ELで変わるディスプレイ産業、実用化目前の新技術も次々と誕生

1990年代初頭、液晶ディスプレイ(LCD)技術がノートPCに採用されたことが、今のディスプレイ業界出現の契機となりました。LCDは、それまでのCRT(陰極線管)ディスプレイとは比較にならないほど薄く、携帯性に優れていたからです。
その後20年間に、LCDはノートPCやニッチ市場向けデバイスを超えて普及して、テレビやモニタではCRTを置き換えたほか、スマートフォンなど新しいデバイスも登場させるなど、ディスプレイ業界を席巻しました。そして今、次の技術交代の波が始まりつつあります。有機発光ダイオード=有機EL(OLED)ディスプレイがコンシューマ機器分野でLCDに取って代わろうとしているためです。そのほかにもミニLED、マイクロLED、マイクロOLEDといった興味深いテクノロジーの登場も近づいてきています。






続きを読む

プラズマ盛衰から有機EL戦乱まで~2010年代のテレビ技術を振り返る

tv history z00_s
読者からのリクエストもあったので、今回は2010年前後から2020年代の最近までの映像技術の変遷と大画面☆マニアとの関わり合いについて見ていくことにしたい。
新しい技術を採用した機器が市場にリリースされると、メディアは「○○元年」という言葉を使いたがる。映像機器の世界でも結構なハイペースで○○元年が提唱されてきた。 なかでも象徴的なものとして思い起こされるのが、2010年の「3D元年」ではないだろうか。そう、立体的な映像が楽しめる「3Dテレビが台頭した年」のことである。 3Dブームの仕掛け人には、いくつかの立役者がいた。
一人はジェームズ・キャメロン監督のSF映画「アバター」。2009年に公開されたこの作品は、3D映像で公開することを前提としたプロジェクトとして進められ、世の中を3D旋風に巻き込んだ。






続きを読む

ブラウン管、液晶、プラズマ、有機EL…意外と知らないテレビの原理を完全解説

テレビの技術史は、受信感度の向上を中心とした「高画質化の歴史」です。

日本におけるテレビ放送は1953年に開始され、すでに70年近い歴史をもっています。当初は白黒放送でしたが、早くも1960年にはカラー化されました。

2011年7月(岩手・宮城・福島は2012年3月)には、地上波・衛星放送ともにデジタル化され、現在は高画質かつ大画面を実現できる「薄型テレビ」が主流を占めています。





続きを読む

DISPLAY WEEK VIRTUAL CONFERENCE AT-A-GLANCE

The chart below shows scheduled events planned for Display Week Virtual Conference. Program timing below are approximate as there may be slight variations on different days.

Please note: While small changes in session assignments could occur for the 400+ Symposium paper speakers/authors, we expect most of the schedule to remain stable. Online schedule of Virtual Display Week events is show below.

Here






実はガラスが「液体」か「個体」か、いまだ解けない謎だった

窓や食器、家具の一部、電子機器の液晶画面……。ガラスは、人々の日常生活に密接に関わっている物質の一つだ。

ガラスの歴史は古く、その起源は紀元前4000年、古代メソポタミアまで遡る。当初は陶磁器などの部分的な装飾として用いられていた。

次第に、加熱によって自在に形を変えることができ、一定の強度と軽度、透明度を持つ物質であることが解明される。現在のように、ガラス単体で窓や食器などの用途で活用されるようになったのは、紀元前1世紀ごろだ。

ガラスは、分子が不規則に並んで固まっている状態であることが確認されている。固体の定義は「分子が規則的な状態で並んでいること」であるため、分子レベルで言えば、ガラスは固体ではなく、液体に近い、ということになる。







続きを読む

液晶画面の見すぎ「肌によくない」という衝撃

家の中で過ごす時間やインターネットを利用する時間が増えた昨今、ブルーライトが人体に及ぼす害が以前に増して話題になっている。ノートパソコンもスマートフォンもタブレットもテレビもLED電球も、すべてブルーライトの発生源だ。これらの機器なしでは暮らせないこの時代、私たちはブルーライトを全身に浴びているのだろうか? 皮膚へのダメージをもっと心配すべきなのだろうか?
紫外線の危険性(肌の老化や皮膚がんの原因になる)が常識なのに対し、屋内の光源が発するブルーライトが皮膚にもたらす影響については科学的に解明されたとはいえない。ブルーライトは過度の色素沈着や肌の老化を引き起こす可能性があるものの、どのくらい浴びれば害になるのかといった点については以前から議論の的になっていた。






続きを読む

有機? EL? スマホでもおなじみ「有機ELディスプレー」の仕組み。黒がキレイに映る理由も解説します!

「有機ELディスプレーを搭載!」「有機ELによる美しい映像」。スマホ選びの際にこんな言葉を見たことはありませんか? スマホだけでなく、家庭用の薄型テレビなどにも使われている有機ELディスプレーですが、どんなものなのか知らない方も多いはず。そこで今回は、有機ELディスプレーの仕組みを詳しく解説します。

有機ELディスプレーは、その名のとおりディスプレーの1種です。スマホや薄型テレビの画面に使われているほか、ショッピングモールや駅構内の柱などに設置されるデジタルサイネージでも使用されています。

では「有機EL」とはどういうものなのか、言葉の意味から見ていきましょう。





続きを読む

市場で劣勢の有機EL、根幹技術の優位性と特色ある事業展開で独自の地位築け

有機EL装置は、有機薄膜を2枚の電極ではさみ、両電極間に電界をかけることで有機材料が発光する有機EL素子を利用した装置であり、ディスプレイや照明等への幅広い応用が期待される。有機EL装置の世界市場規模は増加傾向にあり有望な市場であるが、ディスプレイの市場シェアにおいては韓国が優勢である。


続きを読む

【CP+】EIZOブース「ディスプレイ技術講座」レポート

EIZO株式会社のブースは、カラーマネージメント対応液晶ディスプレイ「ColorEdge」の展示と、カラーマッチングプリントの体験コーナーを設置していたほか、セミナースペースも用意しており、写真家による撮り方講座や、色合わせツール「Quick Color Match」の使い方講座などを実施していた。
セミナースペースでは、CP+における同社初の試みとして、EIZO社員によるディスプレイの技術講座を初日(木)と2日目(金)に実施した。
テーマは2つで、「液晶画面が色を表示する仕組み」と「EIZOモニターの画質はどのように作られているか」について解説していた。


続きを読む

次世代有機EL材料、発光メカニズムの謎が解明

産業技術総合研究所(産総研)と九州大学は共同で、次世代型有機EL素子の発光材料として注目される熱活性化遅延蛍光(TADF)を出す分子の発光メカニズムを解明した。発光効率を大幅に高める分子構造の特徴を突き止めたとしており、低コストで高効率な有機ELディスプレイ、照明などの普及に貢献することが期待される。
有機ELは電流によって発生する有機分子の励起状態からの発光を利用したもので、励起状態には蛍光を放出する一重項状態と、りん光を放出する三重項状態がある*)。発光効率を高めるには、両方の励起状態を発光に変換する必要があるという。


続きを読む

【TN/VA/IPS/有機EL】今さら聞けない液晶ディスプレイの常識 買うときは必ず自分に合ったディスプレイを選択しよう

PCの画面を出力するためのディスプレイには、実は様々な種類があるのはご存知だろうか。

有名なのは有機ELディスプレイやIPS液晶など。たまに家電量販店に行く機会がある方であれば、おそらくこのどちらかは聞いたことがあると思う。

この他にも、VAやTNなど複数のディスプレイ駆動方式が存在する。今日はディスプレイを買うぞーと意気込んで家電量販店に行っても、これらのディスプレイ方式が分からないときっとどれを買っていいのか、戸惑ってしまうだろう。

もしこれからディスプレイを買おうとしているなら、最低限ディスプレイの駆動方法くらいは把握しておこう。意外とそこまで難しい話ではないので、要点をまとめて簡単に説明しようと思う。
Move to the article
 

色域の規格の比較  sRGB、Adobe RGB、NTSC、DCI、BT709、BT2020

色基準1保存 RGB色空間に関する規格を表示ディスプレイの世界から見ていくと、歴史的にアナログテレビやCRTモニターの時代から使われていたNTSC(BT.601)があります。ただアナログテレビがNTSC要求を100%満たしていたわけではなく、NTSC比72%色域等の表現が使われてきました。

その後CRTモニターから液晶モニターに製品が移行していくのに伴いRGB色空間に関する規格も「sRGB (standard RGB)」が出てきてその後「AdobeRGB」も提案され今はこの二つに大別されています。
xy-chromaticity-diagram
sRGBは国際電気標準会議 (IEC) が定めた国際標準規格であり、一般的なモニタ、プリンタ、デジタルカメラなどではこの規格に準拠しており、互いの機器をsRGBに則った色調整を行なう事で、入力時と出力時の色の差異を少なくする事が可能になります。

AdobeRGBはAdobe Systemsによって提唱された色空間の定義で、sRGBよりも遥かに広い(特に緑が広い)RGB色再現領域を持ち、印刷や色校正などでの適合性が高く、DTPなどの分野では標準的に使用されています。

これらに加え、業界毎・アプリケーション毎の個別の規格も増えてきています。
保存保存保存保存保存保存続きを読む

ここに技あり 蛍光体技術--スタンレーHPより

LEDやCCFLに使われている蛍光体。さまざまな色合いを作り出すのに欠かせない存在です。スタンレーでは蛍光体の高性能化を目指してさまざまな用途に向けた蛍光体の材料開発を行なっています。今回はミクロの結晶、蛍光体についてご紹介します。
基礎的な内容を振り返ろう⇒ Move to Stanley 蛍光体技術サイト




当サイト特集カテゴリー
1.液晶の歩んできた道(第一部)
液晶の黎明期から実用化を果たすまでの過程をわかりやすく解説することを目指して書きました。

2.液晶の歩んできた道(第二部)
液晶が当面の最終目標だった大型テレビに採用され夢の平面テレビが実現した過程を解説していく予定です。(開始時期未定)

3.用語辞典(技術・ビジネス・企業)
管理人特選の最新技術用語やビジネス用語・関連企業を解説しています。時間の許す限りのアップ、今後充実を目指します。
掲載年月から記事を探す



アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

管理人へのメッセージ


[FPD関連本] ・フラットパネル資料館


電子ディスプレーメーカー計画総覧(2018年度版)


















カテゴリーごと記事
記事掲載の写真
  • 22年世界スマホ出荷、アップルの7機種がトップ10にランクイン 
  • JDIが中小型液晶ディスプレー生産工場をソニー系に売却
  • 市場を開拓し、低欲望社会を乗り越えるマーケティングの考え方――LGエレクトロニクス・ジャパン 宇佐美夕佳インタビュー
  • 折り曲げ可能、ガラスに電池内蔵…進化続ける太陽光発電 メーカー各社、しのぎ削る開発競争
  • TV用大型液晶2%高 2月大口、小型は横ばい
  • 中国産スマホ向けAMOLEDディスプレイが急成長 韓国メーカーの独占を打破か
  • 2022年のスマホ出荷は8.1%減、第4四半期は16%減――IDC調査
  • シャープ赤字転落の原因、ディスプレイ工場「子会社化」の決断は正しかったか。再建に辣腕の戴正呉前会長 退任直前に経営判断を誤る?
  • シャープ赤字転落の原因、ディスプレイ工場「子会社化」の決断は正しかったか。再建に辣腕の戴正呉前会長 退任直前に経営判断を誤る?
  • LGイノテック、高性能の2メタル(Metal)COFで 未来のデバイス市場を先導する
  • 有機EL「再結合」過程観測、大阪公立大などが成功した意義
  • サムスン電子のNeo QLED 8K、英国ピカデリー広場で屋外広告
  • テレビ出荷世界2位 中国ハイセンスの強さを探る
  • 大河原克行のNewsInsight 第200回 AV&IT市場は2023年に底を打つ? 2027年まで上昇続く機器も - JEITA「黒本」報告から
  • LGとサムスンの「有機EL競争」本格化。競争軸は“輝度”
  • ガーミン、有機ELを採用したランニングGPSウォッチ「Forerunner 265/265S/965」
  • 高解像度ディスプレイの限界に挑む――MIT、RGBを縦積みにしたフルカラーLEDを開発
  • 【韓国報道】サムスンディスプレイ、MWC 2023に5年ぶりに参加、「OLED」技術体験展示
  • ドコモ、折りたたみ式の「DIGNO ケータイ KY-42C」を3/10発売
  • 画面が伸び縮みするノートとスマホ。Lenovoがライブデモ
  • 【韓国報道】もう一度…サムスン電子、OLEDテレビ再挑戦
  • 3月テレビ用パネル価格、全面上昇へ
  • 【韓国報道】世界テレビ販売でサムスンが17年連続1位 LGが2位
  • 成田空港に「世界最大級の太陽光発電所」建設へ CO2排出量“実質ゼロ”を目指して
  • iPhone14 Pro Maxで時刻表示跡などの画面焼付きの事例が海外で報告
  • 「完全国産化」も実現可能! 日本発「ペロブスカイト太陽電池」のココがすごい!!
  • 南海 関西空港駅 透明ディスプレイ字幕翻訳 実証実験
  • EIZO、航空管制室向けの28.1型モニターに新モデル
  • 中国メーカーが「コカ・コーラ」スマホ発売、インド市場向けに
  • まるでビジネスドラマ...日本の製造業「最後の至宝」の元社長を招聘した台湾ホンハイの真意
コメントありがとう