指標となるオープンセル(バックライトがついていない半製品)の2月の大口取引価格は、55型が前月比9ドル(5%)ほど高い1枚192ドル前後、32型も4ドル(6%)ほど高い1枚71ドル前後だった。上昇は昨年6月以降9カ月連続で、底値から2倍ほど高い水準となった。
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液晶・有機EL・プラズマ、FPD業界・パネルメーカー・関連企業情報を掲載。当ブログで激しい市場動向に追随!--Since Nov.2004
December 31, 2020 00:30
大画面☆マニアで、パナソニックの有機ELテレビを取り上げるのは久々だ。
もともとパナソニックはプラズマテレビに最後までこだわり抜いたメーカーであり、自発光パネルを使ったテレビ開発に関しては、他の国内メーカーよりも数段上の知見がある。そんなパナソニックの最新有機ELテレビの実力はいかほどのものなのか。チェックしてみることにした。
なお、今回取り上げたモデルは、55型の4K有機ELビエラ「TH-55HZ2000」だ。実勢価格は約30万円になる。
薄型軽量のイメージが強い「有機ELテレビ」。 確かに映像パネルそのものは薄型軽量だが、実際にテレビ製品となると堅牢な作りとする必要があるため、かなりガッチリとした作りとなる。
TH-55HZ2000も最外周部分は実測で6mm程度の厚みだが、それ以外の部分は、本機よりも薄い液晶テレビもあるだろう。重量も同じで、4K有機ELテレビ製品は意外と重い。
August 26, 2020 10:43
新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の流行以降、売れやすい商品ジャンルとそうでない商品ジャンルの差が大きくなってきた。その中でも、テレビは「勝ち組」と言われる。
今年は本来オリンピックイヤーであり、テレビが売れる想定の年「だった」のだが、それとはまた別の流れで、今はテレビが売れている。今年のテレビ市場の動向と商品の特徴について考えてみよう。 冒頭で述べたように、今年はテレビが売れている。
先日取材した東芝映像ソリューションでは、「テレビは巣ごもり市場のヒーロー」という言葉も出できた。 データでその状況を見てみよう。
“このコロナ禍にあって”という言葉を、まさかオーディオ&ビジュアルのトレンド連載で書くことになるとは思いもよらなかった。一方で、ここ数カ月に書いた記事の大半に(冒頭ではないにせよ)添えている言葉でもある。新しい生活様式“ニューノーマル”という言葉も生まれているが、世の中のありとあらゆることに変化が訪れているからだ。
ここまではよくある話なのだが、8Kパネル採用の85型ブラビア「KJ-85Z9H」(約200万円)が現時点で想定している2倍以上も売れ、メーカーであるソニー自身も驚いているという。
そんな中で、およそ200万円という値付けながら「想定の2倍以上」というのは、そもそもの想定数が少なかった可能性も否定できないが、やっと“8K放送というフォーマットを活かせる大型テレビが登場した”ことへの期待感の現れとも言える。
LGエレクトロニクス・ジャパンは、有機ELテレビの2020年ラインアップとして、4Kモデルの4シリーズ9モデルを6月上旬から発売する。3.9mmの薄さを「壁に貼るTV」とアピールする「OLED WX」、壁にピッタリ密着できるギャラリーデザインの「OLED GX」、有機ELテレビ初の48型を始め、最大77型までの豊富なサイズ展開となる「OLED CX」、スタンダードシリーズの「OLED BX」を用意する。価格はいずれもオープンプライス。店頭予想価格は以下の通り。
IHS Markit主催の「第38回 ディスプレイ産業フォーラム」において、FPDの面積需要の7割を占める主要応用分野であるテレビ分野を中心とした大型FPD市場について、IHS Markitコンシューマエレクトロニクス部門TV市場担当のエグゼクティブディレクター&フェローの鳥居寿一氏が講演し、テレビ分野は有機ELおよび8Kが停滞気味となっており、次の革新を待つ状態となっていることを明らかにした。
・2019年前半:米中貿易戦争による関税問題を受ける形で米国市場では、2019年前半に追加関税前の過剰(積み増し)出荷の影響から、中国ブランドのテレビが販売店で過剰在庫となり、セット価格が年初から大幅下落という負のスパイラル(悪循環)が発生。
「なぜ、4Kテレビをたくさん売ってしまったのか……」
首都圏某所に店舗を構える中小電器店の店主は悔悟の日々を送っている。昨年12月に高精細、高画質を標榜し鳴り物入りで始まった4K8K衛星放送。この店では4K放送が始まる前までに1台30万円ほどの「4Kテレビ」をなじみの客を中心として、数十台売った。
「4K放送の映像は別世界」「東京五輪はきれいなテレビで見たほうがいいよ」。昨秋、店主は顧客らに繰り返しこう勧めた。4K8K放送は2K(フルハイビジョン)よりも鮮明な映像が売り。テレビCMやパンフレットなどにうたわれていたフレーズを売り文句とした。
ところが、昨年の放送開始からほどなく、この店主は4Kテレビの販売をきっぱりやめてしまった。理由は放送を見た客の反応があまりに「想定外」だったからだ。
年末商戦を占う家電の国際見本市「IFA」が今年もドイツ・メッセベルリンで開かれた。例年であれば映像分野のトピックはOLED、加えて昨年登場した8Kがどう成長したか、と思うところだが、「今年の見どころは何と液晶だ」とは麻倉怜士氏の談。もはや枯れた技術? いやいや、8K時代にも液晶はまだまだ進化する。その発想と底力、とくと語っていただこう。
JOLEDが23型の4K OLEDを造っており、こちらはASUSのPC用モニターで製品化されています。ここの様に印刷方式でサイズアップを目指すという道と、LGディスプレイの蒸着方式で8Kを切り分ける、という2つの道が、中型4K OLEDにおいてはこれから出てくるかと私は見立てています。
ブースで話を聞くと「いやいや、今年は8K液晶なんですよ!」と。120型を筆頭に、88型や75型などをズラリ。良くも悪くも、こういうしたたかさが中国っぽいと言えます。OLEDは昨年からさほど進展が見られないのに対して、8K液晶はシャープの120型を筆頭に、サムスンが55型の(比較的)小型な8Kを見せるといった動きが見られた訳です。そういった事情も絡んで、一概にどちらかのデバイスに傾倒しすぎる訳にもいかないのでしょう。