
JDIは2017年から東京大学と光学式薄型イメージセンサーを共同研究してきた。今回、JDIが低温ポリシリコン(LTPS)薄膜トランジスタ(TFT)の駆動方法を見直し、1コマごとのセンサー走査(スキャン)回数を従来の2回から1回に半減した。
さらなる高速読み取りを実現したことで、脈波をより正確に計測できるようにした。心臓の拍動に応じた末梢(まっしょう)血管の圧や容積の変化を示す脈波は、動脈硬化の進行度やストレスなどの健康状態を推定する生体信号だ。
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液晶・有機EL・プラズマ、FPD業界・パネルメーカー・関連企業情報を掲載。当ブログで激しい市場動向に追随!--Since Nov.2004
市場動向調査会社Informa/Omdia主催の「第39回 ディスプレイ産業フォーラム」において、日本のディスプレイ製造メーカーとして残存している日の丸FPD連合ともいえるジャパンディスプレイ(JDI)および台湾鴻海精密工業傘下のシャープの現状と今後について、台湾駐在の日本・台湾担当アナリストのLinda Lin氏が調査結果を発表した。
AppleのiPhone11(6.1型)LCDモデルの需要増により、茂原工場の稼働率は2020年前半は70%~80%という高い稼働率を維持できた。第4四半期以降、Appleの需要がやや落ち込み、そして2021年以降は急激に低下する可能性が高い。また、車載パネルは、新型コロナの影響で世界的に需要が落ち込んでおり、第4-4.5世代のファブの稼働率が低い状況となっている。
October 04, 2020 07:00
October 03, 2020 10:16
経営再建中のジャパンディスプレイ(JDI)は、ヘルスケア分野に活路を求める。需要変動の大きい液晶パネル依存から脱却し、安定収益を得られる新規事業の育成を急ぐ。債務超過の解消や不正会計問題への対応に一区切りつき、2020年度を「ターンアラウンド(事業再生)元年」と位置付ける。白山工場(石川県白山市)売却などアセット適正化も継続課題だが、経営危機の出口から見えた新たな光へ踏み出す。
「ディスプレー一本足打法からの脱却を掲げ、量よりも収益性を追いかける」。JDIの菊岡稔社長は財務安定化後の成長戦略をそう断言する。「保有技術の棚卸しをしていくと、ヘルスケア・メディカル分野やセキュリティー分野と親和性が高い」。新規参入先の市場はおのずと絞られた。くしくも、ヘルスケア分野は新型コロナウイルス感染拡大により新たな需要が続々生まれている有望市場だ。JDIは従来の液晶パネル技術を応用した生体センサーや非接触操作型ディスプレーを武器に進出機会をうかがう。
May 12, 2020 09:54
この調査報告書で会社は幕引きとしたいのだろう。しかし、不適切会計の真相が究明されたとはとても言えないのが実情だ。
経営再建中のジャパンディスプレイ(JDI)は4月13日、不適切な会計処理の疑惑についての第三者委員会による調査報告書を公表した。調査のきっかけとなったのは、2019年11月26日に元経理・管理統括部長(A氏)からの通知である。過去に経営陣の指示により、不適切な会計処理を行っていたという内容だった。
実は、A氏は5億7800万円の業務上横領の疑いで2018年12月末にJDIを懲戒解雇となった人物だ。ただ、JDIがこの不祥事を開示したのは2019年11月21日のこと。その5日後にA氏は不正の通知を行ったわけだ。しかし、肝心のA氏はそれ以上真相を語らぬまま、4日後の11月30日に死亡した。自殺だったという。