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Flat Panel TV and Display World-2....液晶・業界・動向

液晶・有機EL・プラズマ、FPD業界・パネルメーカー・関連企業情報を掲載。当ブログで激しい市場動向に追随!--Since Nov.2004

Z_管理人ノート

3 Jan

[管理人の独り言] 近年まれにみる興味深い一年が始まった

今年の業界動向は近年まれにみる興味深いものになります。
昨年は政治の世界では「まさか」の連発がありましたが、今年はFPD業界では「まさか」はあるのでしょうか?

何といっても巷の噂通りにiphoneに有機ELが採用されるのかどうか? また有機ELを採用することによりアップルが盟主ここに有りと世間をうならせる白眉の製品に仕上げられるのか?
安定調達を目的にジャパンディスプレイ(JDI)の新しい液晶工場に共同出資したのを袖にして、サムスンの戦略的な技術誘導に乗るという大胆な戦略変更をするわけですから巷の期待値も否が応でも上がらざるを得ない。
勿論供給できるパネルメーカーは事実上サムスン一社に限られるという状況に賭けることになるります。
LGディスプレイ(LGD)やJDIが第二供給先としてすぐに立ち上がってくると考えているとしたら大間違いだし、アップルもそのようには考えていないでしょう。
どのような技術水準の有機ELを採用するかは不明だが、サムスンでさえ今の有機ELを立ち上げるまで長年苦労したはずだし、その努力をもってしてもまだ液晶と比べると安定的な生産ができているというにはほど遠いと見られています。



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1 Apr

[管理人の独り言] 考察、Apple有機EL採用と液晶への影響

apple foldable OLED exampleAppleが有機ELパネルを採用する理由としては折り曲げ構造を採用できることが必須と考えます。
なぜならば画質や薄さといった点ではLTPS液晶から差別化できないからです。
画質は今のSamsungのスマートフォンGalaxyを手に取って見てください。液晶との差はほとんど感じられません。
では厚さはどうでしょうか? IHS Technologyの情報によりますと、5インチクラスでLTPSは約1.6mm、リジッドの有機ELで約1.3mm、折り曲げ構造の有機ELで約1.0mmです。
確かに有機ELのほうがバックライトが不要なため薄いですが、敢えてリスクを取って新技術を採用するほどの決定打にはならないでしょう。
ということから考えると折り曲げ構造を採用できるということが採用の理由と思われます。

では、どんな形状のスマートフォンが出来上がるのでしょうか?

いままでディスプレイメーカーが訴求のために用意した例を並べてみます。折り曲げたり広げたりして手帳のような使い勝手を提案しています。
多分Appleもこの形状をもとにもっとスマートなデザインに仕上げると思います。



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14 Jan

[管理人の独り言] ネット時代の意外な情報断絶 

2016年の仕事はじめから一週間経ちました。
年明けからサウジアラビアのイランとの外交関係断絶やトルコでのテロ、北朝鮮の水爆実験、中国株式市場のサーキットブレーカー機能停止、そしてアップルの減産報道とショッキングなニュースが続き、日本の株式市場も大きく下落し、冷や水を浴びる展開になりました。

このようなニュース報道、特に軍事や政治ニュースを見ていて面白いのは、いわゆる専門家や学者と言われる方々がことごとく「驚いた」という表情を見せることです。



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26 Dec

【管理人の選ぶ】 2015年ディスプレイ業界10大ニュース

中国液晶投資2015シャープ経営危機、中国液晶大増産・巨額投資、アップルを巡る液晶・OLEDの動き、今年も激動の一年であっという間に過ぎ去りました。
年末ですので、大量に飛び交った一年の記事の中から、独断で今年の10大ニュースを選んでみました。

来年はいったいどのような年になるのか、透けて見えるでしょうか?

(1) Aquosで一世風靡のシャープ混迷・液晶は事実上切り売り: 今年一連の動きを振り返る

(2) BOE、中国で第10.5世代液晶工場建設と発表 需要大型化でシャープの二の舞いにならない

(3) 液晶新工場 期待ふくらむ…JDI白山で起工式

(4) 有機ELディスプレイパネルに関する統合新会社JOLED設立 (2015/1/1)

(5) アップル、iPhoneに有機EL 韓国LG増産投資



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5 Sep

【管理人の独り言】パナソニック・スカイワース有機ELテレビの発売に思う

パナソニックの65型有機ELテレビは欧州のみの展開で価格は9000ユーロ程度(約125万円)になるもようです。
65インチ液晶テレビが日本市場で28~40万円程度ですから、その3~5倍程度になります。
管理人は以前に「OLEDは数年後の性能・価格競争力が必須」と書きましたが、まず第一歩テレビ製品として信頼性は確保できるとパナソニックが判定したのは大きな一歩です。

ただ、いかんせん値段が高すぎますね。販売目標は明らかにしていないですが、同社の品田正弘テレビ事業部長は「独自画像処理技術で、プラズマテレビの画質を凌駕した。プラズマ撤退の影響が色濃い欧州を高画質な有機ELテレビでもり立てる」...といつものセールストークですがこの価格では、ほとんど売れないでしょうね。
有機ELパネルは韓国LG電子製(同技術に一兆円を投資)ですので、中国のSKYWORTHやKONKAと基本的には何も変わりません。SKYWORTHの55型が1万5000元(約28万円)と報道されていますから、サイズが違うとはいえ桁違いに安い価格です。これらはどんな製品になるのか、こちらのほうが興味深いです。



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25 Mar

【管理人の独り言】OLED TV パネル産業; 数年後の性能・価格競争力が必須

2014年での大型OLEDパネル量産メーカーは、実はLGディスプレイ只一社だけだ。
2013年には、多くのメーカーが大型OLEDパネル生産に意欲を示し開発に挑んだが、今年に入り、予想より低い歩留まり率と高コストのため量産開始を躊躇するメーカーや、歩留まり率の確保と低コストの達成までは量産の具体的な計画は立てないというメーカーも出てきている。多くのパネルメーカーが大型OLEDパネル事業に消極的になっている。
OLEDは理論上では、自発光素子としてLCDより単純な構造を持ち高性能を有する。
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5 Dec

[管理人の独り言] 天才集団のモデル; Google

テレビ東京の小谷真生子キャスターが、先月来日していた米グーグル会長のエリック・シュミット氏とのインタビューの中で、カメラが回っていない時に、どのような人材を採用しているのか、と尋ねた時の問答のやり取りを振り返っていた。
「一流大学の新卒で、めちゃくちゃ優秀で、自分の頭で考えられる人ですね」
そして採用基準は、「経験値が高いこと」ということだったようだ。
さらに「専門知識と分析力を備え、ビジネス感覚や競争心、ユーザーを理解する姿勢を持ち、細かいことを覚えている...」とか。
さすがに驚いた小谷キャスター、おもわず
「そんな学生がいったい世の中にいるのですか?」
とつっこんだところ、
「基準に達しているかどうかは、採用面接で自分が体験して楽しかったことなどを30分語ってもらえばわかる」
と言われたそうです。
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16 Oct

[管理人の独り言] CEATEC出展企業数、過去最低更新に思う

CEATEC JAPAN(シーテック・ジャパン) 2014」が終わった。今回なんとソニーが初めて出展を見送り、出展企業数は過去最低を更新したようだ。

2000年にエレクトロニクスショーとCOM JAPANを統合し、CEATEC JAPANと命名され14年目、200X年代は液晶に代表される平面テレビ技術が大きく開花、年々改善を加え市場も大きく広がり頂点を極めた。その後も液晶の応用製品である携帯電話、スマートフォンと主役が交代しながらトレンドをリードしてきた展示会=披露会だったが、ついに節目を迎えたと言える。
そもそもエレクトロニクスショーからCEATECに名前が変わって、その名前から連想されるものが全くなく無色透明、無味乾燥。とにかく最先端の、なにかしら電気技術を基盤とした商品展示会、つまりなんでも有りのハイテクショーになった。それはそれで良いのだろうが、少なくともその時々の花=主役は必要だった。
その主役がついに舞台に上がらなくなってしまった。


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30 Sep

[管理人の独り言] 10月に史上最高生産を記録する液晶の成熟に想う

ディスプレイサーチは公式ブログで、今年の10月の液晶テレビの生産台数は2100万台を超え、史上最高を記録する見込と発表しました。(LCD TV Brands’ Production Expected To Reach Record High in October)
テレビメーカーによるマーケット拡大の施策とサプライサイドが呼応・連動して市場規模を効果的に拡大できると見て液晶パネル側もそれらのアクションを支える潤沢なサプライを行っていく模様です。
ほぼ同時に呼応してアクセルを踏み込んだようです。
液晶という製品の量を拡大することについて思っている以上に高難度であることを実感する身にとっては、感慨深いものがあります。

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19 May

[管理人の独り言] サムスン有機ELテレビ投資中断の影響を探る

サムスン電子は有機ELテレビへの投資をついに中断しました。専用パネルの量産ラインを2014年中にも設置する計画でしたが中止しました。
製品の仕上がり・歩留の低迷などから合理的な判断とはいえ、液晶の次世代テレビとして「有機EL」を排他的にけん引し市場制覇を目論んできた第一人者の挫折は大きな影響を引き起こすと見ています。
徐々に雲行きが怪しくなってはいたものの、ついに投資中止という烙印が押されてわけです。では何年後に投資再開となるのでしょうか?
管理人の見立てでは時間の問題ではなく、基礎技術ベースの問題のためいつになるか分からないと考えています。
現時点、顧客基点で見た場合に有機ELテレビでなければならないという論拠もなければ、経済性でも液晶を凌駕できない商品で留まっているのです。
以前もここで書きましたがこれらを解決する大きな技術的ブレークスルーが必要なのです。
つまりそのブレークスルーが無い限り、投資うんぬんの話ではなく有機ELテレビ事業そのものが成り立たず液晶テレビが有機ELテレビに置き換わる日は来ないのです。
では、そのフレークスルーとやらはいつ来るの?? という疑問があるかと思いますが、こればっかりはわかりません。明日かもしれないし10年後かもしれません。
管理人の見方としてはかなり悲観的で最悪永久に来ない可能性(液晶の次は液晶)もありえると思っています。

今回のニュース、業界に与える影響はかなり大きく、その中で以下の3点指摘させていただきます。(ところでソニーも有機EL開発中断...しました...→話題性ゼロです。もともとたいしたことしていない)

①有機EL材料・装置メーカーの落胆
②サムソン社内での発言力低下
③スマートフォン有機EL継続への疑問

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26 Apr

[管理人の独り言] 既存技術の地道な改善が世界を塗り替える?

生産技術やテクノロジーの進化が政治や経済を大変革させる引鉄となることが時としてあります。
歴史的に見ても、鉄砲当時威嚇道具程度とみられていた火縄銃を大量輸入しその戦闘能力を見抜きシステム化することで世界ではじめて戦闘道具として活用化した織田信長が乱世を勝ち抜きましたし、最近では携帯電話やスマートフォンの普及が、体制側で管理しているマスコミ報道を凌駕して世論を束るねことになり後進国の政治革命の機動力になったりしています。
そして現在、既存生産技術の進展が世界の石油市場マップを塗り替えようとしています。
1970年代から2000年代までの40年間が中東とOPECの時代だとすれば、次の20年間は北米とシェールの時代になる可能性があります。
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11 Apr

[連載:液晶の歩んできた道-19] ディスプレイの光源・バックライト技術 (2)

家庭の室内やオフィスを照らしてきた蛍光灯、それが一躍ハイテク製品の液晶パネル用の光源(=Backlight)として注目を浴びるようになったわけです。
すでに枯れた商品として広く浸透していたモノが、新興の最先端商品の一構成部材として採用されるに至り脚光を浴びたわけです。
これは、技術史を辿ってみても稀な事象だったと思います。
当時、液晶パネルの裏側に配置された蛍光管を見て、技術者が一様に違和感を覚えたのを思い出します。(1980年代の後半だったと思います)
その光源としての役割が、つい最近まで続いていました。今も細々と使われていますが主流はLEDに譲り、ほぼ30年に渡る液晶光源の歴史的な役割を終了しつつあります。

既存技術の流用ということでしたが、その液晶用光源確立に至る道程は一筋縄ではなかったのです。
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31 Mar

液晶業界の最近の動向について: ジャパンディスプレイ上場

 最近の液晶業界での一番の話題はなんといってもジャパンディスプレイの上場でしょう。液晶パネルの製造・販売専業メーカーとしては日本で初の上場となり記念すべきイベントとなりました。
どのような値動きを示すのか、たいへん興味深かったので19日の初日は値動きをずっと追っていたのですが、いきなり大量の売り注文で値が付かない時間が随分と長く続きました。ようやく769円で初値が付いた時は、なぜかほっとしました。
その後もあれよあれよと706円まで売り込まれ、どうなるかと見守っていたのですが徐々に戻して結局終値は763円で初日を終了しました。
上場前に行った当ブログの読者アンケートでも下落予想が多かったのですが、さすがの慧眼で、厳しい値動きとなりました。
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9 Jan

液晶パネルの最新の動向について (2014年-その1) CES2014プレスカンファレンスのDSブログ報告

少し長文の英語記事ですが興味深く読みました。
⇒(OLED and Plasma Commitments at CES for LGE, Samsung Focuses on UHD and Curved)
CES2014開催直前のプレスカンファレンスに出席したDisplay Search(DS)リサーチャーのブログ記事です。主にLGの内容についてTVに絞って報告しています。ざっと要約しますと、
 
・LGは2014年プラズマテレビ5機種・OLEDテレビ5機種(内3機種は4K TV)を導入する。
・一方SumsungはOLEDテレビの新製品発表は無かった。
・DSは2014年のOLEDテレビのグローバル見通しを25万台から10万台に下方修正した。
・LGは large-scale OLED manufacturing investment(OLED G8工場投資)が進行中でsignificant breakthrough in higher yieldsに自信がありそうだと業界筋の情報がある。

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19 Dec

[連載:液晶の歩んできた道-18] ディスプレイの光源となるバックライト技術 (1)

液晶パネルの主要要素技術を振り返ってきましたが、液晶は残念ながら自分で光を発する(自発光)わけではなく、別の光源を必要とします。その光源としてバックライト技術が同時並行で開発されてきました。
折角の薄型表示バネルなのですから、光源も薄く作る必要がありました。いかに薄くそして効率的な平面光源を作るか? 試行錯誤が続きました。
実はTFT液晶パネルでは、今でもこの光源の数%しか表示に使われていないのです。
開発初期の段階(1980年代)では、この効率はさらに低くなんと2-3%程度、表示デバイスとして必要な輝度を得るために光源輝度の要求はかなりの高水準だったわけです。
当時パッシブ液晶のバックライトにはEL(エレクトロルミネッセンス)なども使われていましたが、TFT用には輝度が全然足りませんでした。 
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29 Nov

液晶パネルの最新の動向について (2013年-その9) 本格化する低価格モバイルライフ

ここ数日、つまりグローバルなマーケットの感覚で言うと、クリスマス商戦前夜という段階で、モバイル主力メーカーから低価格化の動きが出てきました。

・アップルがSIMレス (日本)
  「格安SIM(シム)」を本格普及させる動きが、米アップルのiPhoneなど対応製品が手軽に購入できるようになることで加速していく可能性が出てきました。日本以外の国ではSIMフリーが当たり前、それがついに日本でも普及するのでしょうか?
これこそまさに日本のガラパゴス状態を突き破り、低価格モバイルライフが本格化するかどうかの分水嶺です。

・モトローラの格安スマホ「モトG」 (米)
  アメリカで$199で新製品を出しました。最新のハイエンドから少し妥協したスペックながらなかなかの出来栄えの商品です。モトローラ=グーグルですから、アンドロイド陣営の盟主も低価格の機種を発売する戦略に出ました。

・三星の新興国市場戦略
  こちらは先進国向けではないですが、後進国向けに格安スマートフォンを大量に売り出す動きがあります。これにはTN液晶のパネルを使うことを示唆するような報道があります。


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22 Nov

液晶パネルの最新の動向について (2013年-その8) 傷ついたプライドのRetina mini

理由を探っていくとどうもアップルにとってプライドを傷つけられた船出だったようです。
 
まず画質設計ですが、どうもGoogle Nexus7に比べて色域(color gamut)が狭いようです。Appleの技術者は、他社の動向を見誤ったのでしょうか?それとも色域については当初より妥協し消費電力やコストを優先したのでしょうか?
一般消費者にとってはNexus7と並べて比較しない限り分からないとは思いますが、Appleらしからぬ画質で負けた設計となっています。
Nexus7が発売されてから、その仕様を確認したApple社内では、設計を見直すのか激しい議論があったのではないかと思われます。

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31 Oct

液晶パネルの最新の動向について (2013年-その7) 競争力とは何か?

評論家の話はあまり真に受けない管理人ですが、わが意を得たりと思った記事がありました。(↓)
 
"競争力とは何か?~変化に対応し世界を制したサムスンより~...ところで読者の皆様は、「競争力とは何か」と聞かれたら、どう答えるだろうか。日本企業の経営者や技術者の多くは、「コスト競争力」と認識しているようにみえるが、筆者は、競争力とは「消費者に選ばれる力」だと考えている。商品に限らずサービス、あるいは、入学試験や入社試験、競技としてのスポーツなど、すべての競争は、「誰かが誰かに選ばれる」過程だ。そしてそこには何らかの「選ぶ基準」がある。"

お客様は買う価値があると思うから買うのです。Valueを認めてはじめて財布を開くのです。

液晶パネルは従来ノートパソコンやテレビといった用途が主でした。そこにスマートフォンやタブレットという用途が新たに増えました。
ここで思わぬ使われ方をするようになったのです。画面を頻繁に触ったり(タッチ)画面をひっくり返したりということです。
これは、ユーザーにとってはささいなことのようですが、液晶にとっては大きな試練でした。
 
画面を触られるとセルギャップが変化しムラムラになったり、また上下反対から見られると画質が違って見えたりということが平気で起こってしまうのが液晶パネルという表示デバイスなのです。
 
以前、液晶=劣等生と書きましたが、このような弱みを抱えているためです。



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23 Oct

液晶パネルの最新の動向について (2013年-その6) 記念すべきFPD展?

第20回目の記念開催である今年の『FPD International 2013 』のテーマは、"The NEXT Generation Display 「4K」「Over50“」「OLED」~映像表示を革新する最先端技術がここにある~" と大上段に構えて開催されますが、なんと液晶/OLEDパネルメーカーの出展は管理人が確認したかぎりでは日本の2社のみ(JDI:ジャパンディスプレイとPLD:パナソニック液晶ディスプレイ)!
あのシャープや台湾・韓国・中国の大規模メーカーは完全に無視(シカト)状態です。
高揚感を煽る宣伝文句とは裏腹に主役(パネルメーカー)が登場しない舞台とは、「入場料」返せ!と叫びたくなりますが、まぁホームページから無料招待券もダウンロードできますから、あきらめつつも、とりあえず見ておこうという感じで参加する側、そして演じる側もそれなりにといった感じでしょうか?

ディスプレイというものを平面化する一大変革を成し遂げたFPD業界も20年経てついに一回りしたという感じです。
そういう意味では感慨深いものがありますね。
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10 Oct

液晶パネルの最近の動向について (2013年-その5) パナソニック、プラズマから 撤退

日経新聞がまたお得意のすっぱ抜き記事で「パナソニック、プラズマから撤退」を書きましたが、まぁ以前から予想されていた内容でしたので、あまりインパクトは無かったですね。株式市場もほとんど反応しませんでした。
気になったのが、"プラズマテレビ市場の一角を占めるパナソニックが撤退することでプラズマテレビ市場、事実上の終焉"とまで言い切っていた点です。これは日本市場のことを言っているのでしょうか?
グローバルで見るとPDPの販売見通しは今年で約1000万枚(売上約1900億円)、14~16年の向こう三年を見ると幅があるものの約600~800万枚(売上:1000~1600億円)という売り上げが予想されています。


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29 Sep

液晶パネルの最近の動向について (2013年-その4) ITの活用

液晶企業として、台湾・韓国と比べ日本企業の弱点をあえて挙げるとすれば、ITの使い方ではないでしょうか?
十年以上も前の話ですが、台湾メーカーではオフィスに居ながら工場の歩留がリアルタイムに確認ができていました。
まあ日本のメーカーでもITにお金をつぎ込めば当然できることなのです。しかし多額の投資に見合うかという点で中途半端で留めてしまうことも多々あります。
 
台湾では工場設計の大前提が日本と一桁は違う大量生産ですのでITを駆使して工場を動かさないと成立ちません。ITの投資がフルオプションで巨額になるとはいえ大量生産の工場の総投資の中では小さい比率、そこにはケチケチしないのです。というか完全にITに依存して工場を運営しており、可能な限り人が介在することを排除しています。もちろんその背景には経験ある現場管理者の不足や人員の流動といった背景もあります。
工場を一例としてあげましたが、在庫・生産・販売といった一連のサプライチェーンへのIT投資の姿勢にも差があるようです。
さらにeFabと命名して企業間でのITによる連携も深められています。 
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14 Sep

液晶パネルの最近の動向について (2013年-その3) : Apple新iPhone

ついに新型iPhoneが発表されましたが、周囲の身勝手でお気楽な期待に背いたようで、アップルのみならずサプライチェーンの企業群の株が売られまくっています。
なにしろ一商品で数千万から億台超えという台数を売ってしまうお化け商品なのです。
例えば液晶で言いますと、もし液晶の画面サイズを変えるというスペック変更を入れようとした場合、3-4社の液晶メーカーが同時期に同質のパネルを立上げなければならないのです。それも業界の最先端を走る超ハイレベルなスペックなのです。
万が一にも立上げがズッコケると、新商品の供給に多大な影響を及ぼしいきなり死活問題に発展します。
そのような大きなスペック変更をリードするためには、強力で緻密なリーダーシップが必要なのです。

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31 Aug

液晶パネルの最近の動向について (2013年-その2)

液晶テレビを凌駕するのではないかと一部でうわさされている有機ELテレビ。サムソン製では韓国内で先行発売されていたのに続き、曲面型有機ELテレビとしてIFAに合わせて欧州でも発売されるとのことです。
どうもアメリカでもすでに発売されているようで、品番は 55" CLASS KN55S9C。気になる仕様を調べてみるとどうも消費電力の記述がありません!? 
同一サイズの液晶テレビUN55ES6580では、ENERGY STAR® V 5.3 compliant (Go green and save the planet)とエコを前面に出してしっかり訴求しますしSumsungのコーポレートポリシーでもあるはずなのに残念です。
管理人の検索の仕方が悪いのか、LGでもSumsungのでもいいので
有機ELテレビの消費電力のカタログ値を知りたいと思っています。
著名なレビュー記事でもあえて触れていないのか見当たりません。数値が記載されているのを見つけたら是非教えてください。
商品の競争力はもちろん売れることが一番重要な訳です。最近の消費者は賢いですから画質やデザインのみならずスペック全般を確認して購入に至るわけです。
売る気が無いとは言わないまでも(Amazon USサイトでも今朝はOnly 1 left in stockでした: 大量に作れない?)、単に話題づくりや技術の誇示でとりあえず商品化してしまうというのは商いとして邪道ですよね。
既存商品をバランス良く凌駕してこそ技術の進展があるものと考えています。
液晶テレビと有機ELテレビのスペックを商用ベースで冷静に比較してみたいものです。

[PS] コメントで情報いただきました、ありがとうございます。LG製は520Wとのことです。これは凄いです。液晶テレビだと55インチで120Wくらいですよ。

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28 Aug

液晶パネルの最近の動向について (2013年-その1)

昨年から今年にかけて中国の大型液晶パネル工場がどんどん立上がって大量生産が始まることで、液晶パネル市場は大幅な供給過多になり壊滅的な価格戦争になるのではないかと戦々恐々の予測が出されていましたが、厳しいながらも現時点では当時の予想ほど極端な状況には陥っていないようです。
その理由はいくつかあると思いますが、管理人が思うに、中国の液晶事業として一番課題となっているのは、材料のサプライチェーンです。
プロセス産業である半導体や電子組立産業と比べて、液晶は特殊な材料や部品を数多く使います。仕様も液晶メーカーごとに様々です。中国メーカーは、いまだこれらの部材や材料を日本、韓国そして台湾に依存しています。

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20 Jul

[連載:液晶の歩んできた道-17] トランジスターを形成する薄膜技術

ガラス、液晶、偏光板と見てきましたが、次はトランジスターを形成する薄膜技術の進展を見ていきましょう。トランジスターを形成する基材がガラスであるため、特殊な金属が用いられます。トランジスタを構成する材料、ガラスとの密着性を高める材料、電極としての透明金属、そして配線材料や絶縁膜、といったものです。
これらはスバッタリングやプラズマ化学気相成長という、なじみの無い方にとってはなんとも仰々しい名前の工程を経て薄膜としてガラス上に積層・形成されます。
どのように薄膜形成するのか? 簡単に言ってしまえば、元の金属材料を微小粉体を固めてシート状に加工しておき、真空中で例えばアルゴンイオンを叩き付けて飛散させガラス面に付着・堆積させるというプロセスなのです。
エネルギーのかけ方にスバッタリングやプラズマCVDがあります。その装置がまたすごいことになっているのですが、それは別の機会にお話しするとして、シート状に加工している材料のことを見ていきたいと思います。



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5 Jul

[管理人の独り言] 社長が現場を回るって、優先順位の高いコトだろうか?

「パナソニック、周囲の期待に比べ津賀改革が遅れてしまっている? 阻む内なる力学」の中で引用した日経の記事で津賀社長が49の事業部すべてを訪問することを決めたと書かれていました。
津賀は4月から49の事業部すべてを訪問することを決め、全国を飛び回っている。現場でのあいさつでは、必ず「3社の融合の大切さ」を説いている。しかし、いつまで「融和」を唱え続けなければならないのだろう。創業者が指揮するサムスンなどライバル企業はトップダウン。経営スピードは段違いに速く、いつまでも差は縮まらない。

社長が現場を回るということをポジティブにとらえる向きもあると思いますが、管 理人としては首をかしげますね。
「社長って、そんなに暇なの?」と思ってしまいます。特に改革の旗を振ってい る社長にとって、個々の現場を回る時間がもったいないと思わないのでしょうか? それとも現場で直に面と向かって話をしないと社長の思いが通じないものなので しょうか?
 または現場のほうから社長を含めた幹部にアピールする能力が乏しいのでしょう か? そんなに上意下達が難しい会社?だとしたら寂しいですね。



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4 Jul

[管理人の独り言] Must read: お勧め記事「日本が無意識に実践していた創造的活動を 欧米は意識的に体系化している」

QCサークル活動→Six Sigma, かんばん方式→Supply Chain Management, といった日本ローカルで培われてきた優れた経営改善手法、残念ながらその理論的体系化~ITビジネス化~グローバル展開という点を欧米企業に譲っていまっていました。
その第三の矢(今はやりの言い方ですが)がこのMust Read記事(となるか?)。是非ご賞味ください。



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30 Jun

[連載:液晶の歩んできた道-16] 光を操る魔法のフィルム 偏光板

液晶パネルの中で光を制御する部材として液晶の次に大事なものが偏光板になります。
一般に光は振動方向に規則性が無くランダムな波の集合体です。偏光とは振動方向が規則的な光波の状態を言います。
一般のランダム振動の光が偏光板を通過する際に、特定の方向の振動の光のみ通過させそれ以外の光は吸収(=遮断)してしまうという性能を偏光板は持っています。
そのため偏光板を通過した光は偏光となります。

液晶パネルに使われるようになって偏光板のビジネスも急拡大、現在この市場は、日東電工・住友化学・LG化学が3強で約8割を占められています。



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27 Jun

有機ELに大きな可能性が見えてきた? いやいや無理でしょう

有機EL、新天地へ進め有機ELに大きな可能性が見えてきた、とか...まだ旬(?)の有機ELを取り上げてどうしても雑誌を売りたいということのようですね。
「可能性が見えてきた」というのは、つまり「可能性しか見えていない」ということです。技術を分かっていないジャーナリストの予想話と割り切って、真剣に読まないようにお勧めします。
 
有機EL、特に大型の本格的な量産化は、少なくともまだ10年はかかるという管理人の見通しは変えませんし、コアなブレークスルーが無い限り最悪の場合は消え去る技術となる確率もけっして低くは無いと思っています。
 
なぜか?と言いますと、どうしても有機ELでなくてはならないという必須条件(生存理由と言っても良い)が無くなってしまっているからです。
画質?、高精細?、消費電力?、いずれも液晶との差異が分かりにくくなっています。
フレキシブル? (=バックライトが不要)、それくらいしか見つかりませんね。しかしフレキシブルな大型有機ELを何に使うのでしょうね。
液晶の進化に淘汰され消え去ってしまった技術のひとつにならないことを、かげながら願ってやみません。
4 Jun

お知らせ: 各記事にお勧め図書リンク開始

お知らせいたします。 各記事に管理人が読んで啓発されたお勧め図書の掲載を開始いたしました。
記事と図書は全く関係なく、分野も多岐にわたると思います。
当初戸惑われると思いますが、よろしくお願いいたします。 
12 May

[連載:液晶の歩んできた道-15] 液晶は調味料のようでメインディッシュ?

 基板であるガラスの次は、液晶材料そのものの開発の歩みを見ていきましょう。液晶といっても色々な種類が存在することはいままで振り返ってきました。
代表的な液晶相の種類(動くイラスト)を見てみてください。設計するにあたり色々な選択肢があるということがご理解いただけると思います。
現在LCDに使われることが多いのはネマチック液晶で、ほぼ2社(+1社)で独占されています。ドイツに本社をおくメルク社チッソ株式会社から事業を引き継いだJNC社そしてDICです。 メルクが約60数%、チッソが約30%、DICが数%といったシェアと思われます。

 さて、そのような液晶の開発秘話は??



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29 Apr

[連載:液晶の歩んできた道-14] 無アルカリガラス量産化、フロート法・オーバーフロー法(フュージョン法)並び立つ

ガラスの製造法として大きく分けて、フロート法とオーバーフロー法(フュージョン法とも言う)という二大勢力があります。
フロート法とは、プールのような広さで超平坦度を保った溶解スズの上に溶けているガラスを流し込み徐々に冷やしていって平坦なガラスを作る方法です。
一方オーバーフロー法は、高層階建てのビルの上にある溶解炉から溢れ出たガラスが下に垂れ下がる過程で水飴が固まるのと同じように固めてガラスを作る方法です。溶解炉は溢れた溶解ガラスが幅を持ってカーテンのように垂れ下がるように形状の工夫がされています。(下図)

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静かに開発競争が進行し、両者が自分たちの優位性を主張し、譲り合わずに最後まで自分たちの工法の完成を目指しました。




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4 Apr

[管理人の独り言] 特許で関心の高い分野は“有機EL” ; 引用特許件数ランキン グ上位10位がすべて有機EL

特許関連の国内調査会社によると、2012年に国内特許の審査過程で他社特許の拒絶理由通知書に最も引用された特許件数ランキングの上位10位がすべて有機EL関連だったことが報告されています。関心の高さが伺えます。
パネルの表示技術や回路・駆動技術に加えて、製造装置や部材に至るまで様々な特許情報が大量に存在するため、その詳細な把握や分析にはかなり手間取っている実態のようですが...今後も新規技術の登場が予想されリサーチが常に欠かせない分野のようです。
LCDの牙城を脅かす存在になっていくのでしょうか?、管理人としては今の技術レベルでとどまる限り懐疑的です...耐湿性・信頼性...まだまだ主流になるには課題山積です。



3 Apr

[連載:液晶の歩んできた道-13] ソーダ石灰ガラスじゃダメ、無アルカリガラス開発へ

ではトランジスターを形成するといってもどこにどうやって作るのかということになります。

まずどこにですが、ふつうトランジスターを作るといった場合、シリコンウェハー上に形成することを意味します。
シリコンウェーハは結晶欠陥のほとんどない純度の高い単一結晶で、アクセプターやドナーとなる不純物導入や絶縁膜形成、配線形成をすることに特化した洗練された素材です。
液晶の場合は、もちろんシリコンウェハーではありません。ガラス基板の上に形成しなければならないのです。

一般にガラスと言ったら、ソーダ石灰ガラス(soda-lime glass)を指します。
しかしこれが大問題です。

まずトランジスター(以降: TFT=Thin Film Transisterと呼びます) はアルカリ成分に弱く、その拡散により腐食といった信頼性懸念があります。ソーダ石灰ガラスは、そのようなアルカリ成分を含んでいます。
また熱膨張率が大きいという性質もあります。

以上の根本課題を解決するものとして、TFT液晶では「無アルカリガラス」の開発が必須となりました。



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27 Mar

[連載:液晶の歩んできた道-12] 画素の制御に半導体を使うという発想

妥協の無い画質という本質的な野望として、液晶ディスプレイに関わっていた技術者の多くが考えていたのが、画素の制御に半導体を使うというものでした。
液晶ディスプレイにおいて、いわば液晶は光を遮るか通過させるかの制御をするシャッターの役割を担っているにすぎません。光源はその背後に配置されています。(バックライト)
当時の液晶のシャッター性能は、完璧とは程遠いものでした。
全く光を遮るべき"オフ"という信号を与えたとしても、"オフ"の状態を保ち続けているわけではありませんでした。



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5 Mar

[連載:液晶の歩んできた道-11]忸怩たる思いを一掃、TFT液晶の登場

電卓に採用され、世界で初の液晶技術の製品化という段階まで駆け足でたどってきましたが、ここからいきなり話は飛んで、飛躍的に高画質化した動きを振り返っていきたいと思っています。その中に、技術的にもビジネス的にも大きな変革があり、躍動感あふれるドラマが繰り広げられたからです。
もちろん電卓後、応用製品としてワープロや腕時計・家電機器に採用が広がりビジネス面では大きく発展していきました。しかし純粋に表示素子として技術的に見ると画質はお世辞にも合格とは言えず、仕方なく使っているというレベルのものでした。



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24 Feb

[連載:液晶の歩んできた道-10]電卓が日本で5番目の「IEEEマイルストーン」認定に

「IEEEマイルストーン」は、電気・電子技術およびその関連分野において、社会に貢献した重要な歴史的偉業に対して認定するものです。
認定条件には、25年以上に渡って世の中の評価に十分に耐えてきたものという項目も含まれています。
1983年の制定以来、世界初のコンピューターであるENIACをはじめ、ボルタ電池やフレミングの二極管などが認定されています。
日本からは、1995年に八木アンテナ(東北大学)、2000年に富士山頂レーダー(気象庁、三菱電機)、東海道新幹線(JR東海)、2004年にセイコークォーツ(セイコー)の4件が認定されていて、2005年にシャープの電子式卓上計算機(電卓)が認定されました
国内では5件目で、情報機器分野では初めての受賞となりました。
 
この電卓の開発過程で確立した集積回路技術や液晶ディスプレイ技術などが、デジタル家電機器の基盤技術なり、「産業の米」「電子の紙」としてエレクトロニクス産業の発展に大きく貢献したことが認定の理由となったのでした。



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1 Feb

グローバルビジネス感覚を鍛えたい

いままでの異常な円高から少し戻っただけで、ドイツや韓国が非難声明を出す、まさにグローバル経済ではビジネスに政治を絡めて自分たちに少しでも不利な動きがあれば機先を制して動きます。
ユーロ安やウォン安で受けてきた恩恵をすっかり棚にあげて相手を攻撃するのです。
3・11のトモダチ作戦という感情に訴える印象深い命名のもと、同盟国アメリカより友好的な援助を受けた一方、原発停止により需要が増えた液化天然ガスを相場の何倍も高い値段でアメリカから買わされているのです。
これらの事実を忘れてはなりません。



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27 Jan

[連載:液晶の歩んできた道-9] 1973年ポケット電卓EL-805発売

電卓-ad四塩化アンモニア塩という添加剤の開発により交流による安定したDSM(Dynamic Scattering Mode)液晶駆動という基礎技術の確立にめどが立ち、ポケッタブル電卓に液晶を低消費電力薄型ディスプレイとして採用することが決定され、翌1972年当初からいよいよその事業化プロジェクト(S734プロジェクト)が発足しました。 表示装置の液晶採用とともに電力消費量の大きい演算部などについても徹底した省電力化を図り、さらに、1枚の強 化ガラス板上に、演算部、表示部、駆動部、キー接点などを一体化したCOS(Calculator -on-Substrate)化を図る ことにより乾電池の消耗を従来の 187分の1 にすることに成功しました。 結果としてこのプロジェクトは、要素となる材料開発から工場建設までという幅広い分野の活動を約1 年強で成し遂げ、1973年5月に、ポケット電卓EL-805が発売されました。


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8 Jan

[連載:液晶の歩んできた道-8] 液晶版「創造的失敗(Creative Failure)」

ビンの蓋を閉め忘れて液晶材料の純度を低下させてしまった船田、しかしここからが彼の度胸のすわったところ、なんとその失敗を逆手にとったのです。

液晶の駆動の実験で純度を上げイオン数を徹底して減らした試料では交流駆動で表示がうまくできなかったのに対し、この不純物混入の失敗材料は予想通り(と後に船田は述べている)すばらしい表示効果を示したのでした。
そしてなんと1 ヶ月たっても性能の劣化は見られなかったのでした。

船田は液晶材料中に一定量のイオンが必要ではないかと机上で予測はしていたと言っています。
しかし1グラムあたり何万円もする高純度に精錬された液晶材料にイオン不純物を意図的に添加することは新入社員の船田には出来ることではありませんでした。
しかし、実験準備の「失敗」が背中を押して実行に移してくれたのでした。



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31 Dec

2012年 Flat Panel World 業界十大ニュース

今年もFlat Panel Worldは、奇々怪々の動き、有象無象の未確認情報が流布されたり、しかし結局は技術・経営をしっかり見ていけば強者が勝って落ち着くところに落ち着くという厳しいハードウエアの実力世界でした。
恒例の十大ニュースを管理人独断で選びました。
来年も一層、活性化されることを望みたいものです。

 ・シャープ経営危機を押してIGZO量産(こんなんじゃ儲からないけどとにかく矛先を変えろ..社長)
 ・サムスンとアップルのガチンコ特許紛争(極東コピー野郎は政治を使ってでも蹴落とせ..クック)
 ・奇美電子の名前が消滅 新社名はInnolux(群創光電)
 ・パナソニック社長 “われわれは負け組”(ここまで言っても社員の目の色変わらん困った...社長)
 ・パナソニック、プラズマ開発を打ち切り(と言いたいが尼崎じゃあの殺人事件もあったし..経営陣)
 ・鴻海、大型テレビ革命宣言 (ありゃぁぁ..堺じゃこれしか出来ないからなぁ...テッド)
 ・ソニーとパナソニック逆襲、有機ELテレビ事業で提携(赤信号..二人で渡ろうね...P&S)
  ・タッチパネルはインセル型と2層ITOフィルム型が今後の主流に(Appleのおかけです)
 ・サムスン・LG、有機ELテレビ発売延期、採算合わず(粛清が始まる.日本と違い弊社は欧米経営だっ)
 ・TCLがソニーを抜いて2012年液晶テレビ販売台数で世界三位(やったぁ毛沢東万歳!)




19 Dec

[連載:液晶の歩んできた道-7] 八百屋さんが算盤がわりに使える計算機をつくれ

当時はようやく電卓が発売され始めたのですが、今とは比べ物にならずお店のレジほどの大きさが最初の電卓、次の改良モデルも弁当箱よりももっと大きな代物で机に鎮座するような代物でした。
当時シャープの社長だった佐伯旭(シャープ元社長)は開発陣に、「八百屋さんが算盤に代えて店先で使える携帯型の計算機をつくれ」という指示が開発に出されていたようですが、まだまだ道のりは遠いように思えました。

そこには二つのブレークスルーが必要でした。ひとつは演算素子。こちらは半導体の世界でCMOS-LSIの開発の目処が立ったことで消費電力が大幅に下がり小型化の可能性が見えてきました。
もう一つは表示素子。こちらは最初プラズマディスプレイの元祖とも言えるニキシー管が採用されていたのですが、蛍光表示管が確立され、そちらに移っていきました。
しかし消費電力はまだまだ大きく小型化の阻害要因でした。更なる低消費電力のディスプレィが待望されていました。

一方でアメリカも、小型軽量・低消費電力・高信頼性長寿命化を狙った新規ディスプレイ・デバイスの開発に高額の研究開発資金を米国政府が投入していたのですが、目的は電卓といった小市民向けの商品ではなく、米・ソ冷戦での軍事競争の下で人工衛星やミサイル用を狙っていたというのも対照的で面白いものです。

さて、シャープの液晶研究の実験室。手さぐり状態の彼らはRCA社のやり方に従って液晶材料に直流電圧を印加して実験をしていました。




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9 Dec

[連載:液晶の歩んできた道-6] シャープが独自で液晶ディスプレイの開発へ

 佐々木はRCAから帰国後,部下に対して液晶の開発状況を説明しました。
巨大企業RCAでも手こずっており暗中模索の状態であることに、皆尻込みしました。
しかし技術者の一人、和田富夫(のちのシャープ事業部長)はどうしても液晶の開発を諦めきれなかったため、佐々木に「なんとしてでも液晶を実用化したいので,自分に研究させて欲しい」と申し出たのでした。
言うほうも聞くほうも真剣勝負、佐々木はこれを即座に了承し,和田に研究許可を与えると共に,RCA社のボンダシュミットに,シャープが独自で液晶ディスプレイの開発をすることを伝えて彼の了解を取ったのでした。

了承を受けた和田は先ずなにはともあれ液晶材料を入手しようとしました。
しかし調べてみると、国内では液晶材料は手に入らないということが分かったのでした。



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8 Dec

[管理人の独り言] 駐日米国大使が語る「日本にスティーブ・ジョブズを出すには?」

週末に、このUstream番組を見ました。面白かったですね。ジョン・V・ルース大使と北城恪太郎さんによる「日本にスティーブ・ジョブズを出すには?」という企業経営者との朝食会議??
ジョン・V・ルース大使はカリフォルニア州のシリコンバレー出身ということもあり起業家(アントレプレナー)精神が当たり前の環境に育っており、自身の経験に基づいて日本の若者がもっと起業するような社会になって欲しいと訴えていました。
そこで一番必要なのは、成功した人は褒めたたえる意識、それと失敗した人を落胆(discourage)させない社会風土が必要だと。それと起業をサポートする社会の仕組み作りが必要で、アメリカの場合には個人が自分の資金・資産を拠出しなくてもいろいろと会社設立の資金を集める手段があるとのこと。また出資する側が例えば経理や経営といった専門的なサポートもしてあげているようです。もちろんそのような出資をしてもらうためには優秀な提案ができなければならないのが大前提ですが。
北城さんからも日本にエンジェル税制という、創業間もない会社を支援する制度の紹介がありました。あまり知れ渡っていないようですが、このような制度の活用も活性化しないとダメですね。
日本でも最近ぼちぼちと起業から大きく成長する会社が出てきていますね。特に女性の起業も伸びそうな雰囲気。
ただ大使が言うには、世界中いたるところでシリコンバレー化が沸騰しているとのこと。
日本はまだまだ遅れている、経験豊富な中高年がサポーターやメンターとなってもいいでしょう。日本には優秀な若者が多いのですからもっと能力発揮ができて
アントレプレナーが多数出現するようになってほしいものです。その中からスティーブ・ジョブズが出てくるでしょう。


Video streaming by Ustream

5 Dec

[連載:液晶の歩んできた道-5] RCAの液晶試作品を確認したシャープ

CS-10A
この発表は世界中に衝撃を与えました。RCA社は,白黒テレビのみならずカラーテレビを発明した会社であったので,すぐにも壁掛けテレビが実現しかねない雰囲気があったようです。
しかし技術的な課題は大きくまだまだ実用化の壁は高かったのです。
 
ここで登場するのが日本のシャープ。

シャープのある技術者がこのニュースを聞き,これは将来すばらしいディスプレイになると直感したのです。
そこで彼は,上司の事業部長の佐々木正に「是非RCA社に行って,液晶ディスプレイの研究状況を調査して欲しい」と申し出ました。
佐々木は,その秋(1968)RCA社を訪問し,液晶ディスプレイ(表示装置)を自分の眼で確かめ,液晶の特徴は(低電圧駆動,低消費電力,薄型平板)であると見抜き,これはシャープの電卓の(表示装置)として最適であると確信しました。佐々木は,旧知でRCA社の半導体事業部の責任者ボンダシュミット(B.V.Vonderschmitt)に会い,シャープの電卓用に液晶表示装置をOEM供給して欲しいと依頼しました。
しかしボンダシュミットの返事は「電卓の場合は数十ミリ秒という応答速度が必要となり,液晶では対応出来ない」というものでした。



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24 Nov

[連載:液晶の歩んできた道-4] ディスプレイへの可能性の発見と停滞と

発見された液晶ですが、多くの研究者がこの材料の研究を続け種類も増やしていきますが、性質としては温度(それも百数十度)によって複屈折により光の通り方が変化するということが分かったくらいでした。
液晶のディスプレイへの応用が検討されるきっかけとなったのは、1963年にアメリカのRCA研究所にいたウィリアムズが、ある液晶物質に電気的な刺激を与えると光の通り方が変わることを発見したことでした。
温度に頼らずに電気により液晶の制御つまり光の制御ができるということで表示素子への応用の可能性があることを確信した彼は、すぐに特許を出願しています。[R. Williams, U.S.P. No.3,332,485(Filed; Nov.9, 1962)]



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24 Nov

[管理人の独り言]日本企業の組織を動かすのに必要な現場の「腹に落とす」プロセス

業績の悪化している日本企業、特に電機業界が収益体質へと変革を求め構造改革を進めています。
トップが方向性を決断し組織に浸透させ動かそうとしています。この組織を大胆に動かすにあたり必要なこととは何でしょう?

そのためには組織の特質を考えてみる必要があると思います。

まず欧米企業を考えてみますと、組織のヒエラルキーそしてミッションの区割りがはっきりしていてトップダウンで指示が落し込まれます。構成員個々人も個人主義・能力主義がベースになっていて、組織のミッションが個々人のミッションにまで明確に落し込まれています。
受持つ責任に応じて給与も大きく異なり上下関係がはっきりしており、その流れに基づきトップの意思が効率的に浸透するようになっています。トップの決断いかんによって大きく業績が左右され、企業経営の専門職・プロとしてその役割は極めて重要でありそのため高給を得ています。



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18 Nov

[連載: 液晶の歩んできた道-3] 世界の表示ディスプレイを独占してしまった液晶技術

前回、液晶の発見を振り返ってみましたが、それから120年あまり、劣等生の液 晶が表示デバイスの世界を独占してしまっています。 液晶がいかに表示デバイス市場を牛耳っているか、次ページのチャート(販売:表示面積 ベース)を見てください。公開されている調査会社のデーターを寄せ集めてまと めたものです。

一時期プラズマパネル(PDP)が特に大型テレビの分野で幅をきかけていました。 しかし急速な追い上げをみせた液晶テレビの押し寄せにあい広がりは限定的でした。そして今後数年間を見ていくと明らかに先細りで す。2017年まで一定数は残りますが、とっても心細い存在に陥るようです。



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15 Nov

[管理人の独り言]"モノづくり""モノづくり"と言いはじめた瞬間から日本の製造業の地盤低下 は始まった...

....と思います。

製造業が生み出してきたもの、そして今後も生み続けなければならないものは「モノ」ではありません。「価値」=「Value」です。付加される価値に対して、お客様からお金を払っていただけるです。
反論する方は、「いやここで言うモノづくりとは単に製造することだけではなく設計から評価そして調達・量産といった一連のプロセスを言うのであって、単純なモノづくりではない」と言います。
しかし名は体を表す、モノづくりと言う発言はこの一連のプロセスの渦中の視点からそれを改善しようという発想に聞こえます。



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13 Nov

[連載:液晶の歩んできた道-2] 表示デバイス"劣等生"-液晶の発見・命名

まずは、液晶そのものの発見に物語があります。
液晶はオーストリアの植物学者 Friedrich Reinitzer(ライニッツァー)によって発見されています。1888年、明治21年のことです。
彼はコレステロールの研究中に、コレステロールの安息香酸エステルの結晶を加熱していくと、145.5℃で溶けて白く粘り気のある液体になり、さらに178.5℃で透明の液体になることを発見したのです。つまり2つの融点が存在する事を見つけたのです。
普通の材料は融点が2つあるということはありません。水も鉄も融点はある決まった温度ですよね。
実は他の生物学研究者も以前からこの現象には気づいていたのですが、これは不純物の影響だと思い込んでいたのでした。



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当サイト特集カテゴリー
1.液晶の歩んできた道(第一部)
液晶の黎明期から実用化を果たすまでの過程をわかりやすく解説することを目指して書きました。

2.液晶の歩んできた道(第二部)
液晶が当面の最終目標だった大型テレビに採用され夢の平面テレビが実現した過程を解説していく予定です。(開始時期未定)

3.用語辞典(技術・ビジネス・企業)
管理人特選の最新技術用語やビジネス用語・関連企業を解説しています。時間の許す限りのアップ、今後充実を目指します。
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