プロセスチャンバーは、パネル基板上に高密度のプラズマを均一に生成する。搭載できるプロセスチャンバーが増えると、生産性を向上できるほか、設置面積の縮小や設備費用の抑制につながる。
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液晶・有機EL・プラズマ、FPD業界・パネルメーカー・関連企業情報を掲載。当ブログで激しい市場動向に追随!--Since Nov.2004
次世代スマートフォン(スマホ)用ディスプレーの本命として期待される有機ELディスプレー。韓国や中国のディスプレーメーカーが新工場や新ラインの建設計画を相次いで具体化させており、調査会社の予測では、2020年に現在主流のLTPS(低温ポリシリコン)TFT液晶を搭載率で上回り、スマホに最も搭載されるディスプレーになる可能性があるとされている。
その有機ELディスプレーの高精細化・高解像度化を担うのが、RGB発光材料の蒸着工程に不可欠な蒸着用メタルマスクだ。
アップルがスマートフォンへの採用を検討する有機ELディスプレー開発の波は、新潟県見附市のキヤノンの子会社にも恩恵をもたらしている。
発光体の膜を基板に蒸着させるキヤノントッキの装置は、現在の有機ELの製造に不可欠となっており、各国のディスプレーメーカーから注文が相次いでいる。同社は2017年も生産能力の拡大を計画する。
キヤノントッキの会長兼最高経営責任者(CEO)の津上晃寿氏が、ブルームバーグのインタビューに応じた。「需要は3年は続く」と津上氏は話し、「当社の生産キャパシティーが問題で納入ができない状況は、早く解消するよう来年も増強を進めていく」と述べた。
高精細化に不可欠な製造装置を手がけるキヤノントッキは、各パネルメーカーからラブコールを浴び、一部装置は納入まで2年待ちとなるほどの大盛況だ。
同社は有機ELが世に知られるはるか昔、20年前から装置開発に取り組んできた。長い我慢の時期を乗り越えた今、津上晃寿会長兼CEO(最高経営責任者)に心境を聞いた。
当社の装置への引き合いも強く、生産体制が全く追いついて無い状況です。パネルメーカーのトップが直接交渉に来ることもあります。需要に対応する生産体制を整えるのが義務だと考えています。
韓国のサムスンディスプレーが有機ELで中小型パネルを早くから開拓してきて、最近になって生産歩留まりがかなり良くなってきました。
生産コスト面で液晶パネルと勝負出来るレベルになってきたことが、有機ELへのシフトを促しているのでしょう。
有機エレクトロ・ルミネッセンス(EL)パネルへの期待は過剰ではないか―。米アップルが「iPhone(アイフォーン)」への採用方針を決めたことで盛り上がる有機EL。だが量産には巨額の投資が必要になるだけに慎重な声が出始め、既存の液晶パネルの優位性を訴える意見も目立つ。一方、有機ELはデザインの自由度が高い優位点もある。
12日のJDIの決算説明会。本間充会長兼最高経営責任者(CEO)は有機ELパネルについて「市場がどうなるか分からない。状況を見極めて徐々に投資する」と慎重な姿勢をみせた。 「なぜ多くの人がこれほど有機ELパネルを推すのか?(有機ELを推す)某社の罠(わな)ではないか」―。シャープの買収を決めた台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業の郭台銘会長は過激な表現で有機ELへの期待の大きさに疑問を投げかける。
ディスプレー製造技術関連の展示会「第26回ファインテック ジャパン」が東京ビックサイトで4月6日から8日の3日間にわたって開催された。「Photonix 2016」(光レーザー技術展)や「高機能フィルム展」なども同時開催された。米Apple社の「iPhone」にフレキシブル有機ELディスプレーが採用されるとのことで、関連企業の動きは活発になっている。
現在実用化されているモバイル用フレキシブル有機ELディスプレーの駆動TFTには、LTPSが用いられている。LTPSの製造方法については、エキシマ・レーザー・アニール(ELA:Excimer Laser Annealing)装置を用いて、アモルファスSi(a-Si)膜からLTPS膜を作製する方法が広く用いられている。