FPD市場は従来のa-Si TFT-LCD市場の低迷と収益性の悪化により、次世代ディスプレイへの関心が高まっている。次世代ディスプレイ実現のため、ディスプレイモードの新たなコア技術の開発が必要である。また、Active駆動のコア素子であるTFT(thin film transistor:薄膜トランジスタ)の性能向上も必要となった。
薄膜トランジスタは、トランジスタを構成しているゲート電極、絶縁膜、半導体、ソース・ドレイン電極のうち、特に半導体層を形成している材料の種類によりa-Si TFT、LTPS TFT、Organic TFT、Oxide TFTなどに分けられる。今回、サムスン電子がライセンス契約締結した技術はOxide TFT(酸化物半導体TFT)に関する技術で、この5年で、急速に発展したトランジスタである。
Oxide TFTは大面積、高解像度の実現が可能なだけでなく、メガネ不要の3D TVへの採用も可能で、Oxide物質は常温製造が可能なため、プラスチック基板を用いたフレキシブルディスプレイの実現が可能である。さらに透明というメリットがあるため、次世代ディスプレイに応用できる次世代トランジスタとして注目されている。
このように! Oxide TFTは様々なディスプレイパネルのバックプレーその潜在的可能性と技術的実用性が認知され、韓国と日本などの大手ディスプレイパネルメーカーでも量産のための研究開発投資が行われている。今後、Oxide TFTがLCD、AMOLED、電子ペーパーパネルなどの市場に続々と登場することになると予測される。
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