サムスン電子が今年7~9月期に続き、10~12月期も過去最高の業績を記録するとみられている。10~12月期に米アップルのスマートフォン(多機能携帯電話)新機種「iPhone (アイフォーン)5」が発売され、売り上げが伸びなくなると予想されていたが、「ギャラクシーノート」と「ギャラクシーS3」の販売が予想を上回る好調を見せた。
   アイエム投資証券は20日、サムスン電子の10~12月期の売上高は55兆6500億ウォン(約4兆3634億円)、営業利益は8兆8300億ウォンとなり、前年同期よりそれぞれ17.7%、66.7%増加すると予測した。同証券アナリストは10~12月期にギャラクシーノート2が700万台、ギャラクシーS3が1500万台以上出荷されるとみている。そのほか中・低価格のスマートフォンも発売されたことから、同期のスマートフォン出荷台数は6170万に達すると分析した。



   また、半導体とディスプレー部門で落ち込んだ業績をIM(IT・モバイル)事業部門が挽回すると見込んだ。
   HMC投資証券も同日、サムスン電子の同期最大営業利益を8兆7000億ウォンと予想した。今年の全体の営業利益は昨年より81.8%増加して、29兆4000億ウォンに達するとの予測を示した。
   HMC投資証券アナリストは「サムスン電子のスマートフォン世界シェアは、昨年の20.5%から今年32.4%まで上昇する。来年は40.8%に成長し、ノキアの全盛期の占有率を上回る」と話した。来年の営業利益は今年よりも10兆ウォン以上増えて、39兆7000億ウォンに達すると見込んでいる。
   ただ、来年の7~9月期から2014年以降のサムスン電子の成長に関しては不透明な状況だ。完成品メーカーとして市場占有率が4割を超えれば成長速度が鈍くならざるを得ない。さらに2014年にはスマートフォン産業の成長率が20%台前半まで落ちると懸念されている。