「パナソニックがプラズマパネルの開発を完了させる」。12月18日に複数の報道機関がパナソニックのPDP開発中止の報を伝えた。
今後もPDPTVや電子黒板など業務用製品の開発は続ける模様であるが、4K2Kなどこれからの大型ディスプレイの製品性を考慮すると、パネル開発の完了は中期的な事業縮小を予期させるものである。
2012年のPDP市場は、1,270万台程度の市場規模が見込まれる。前年の1,680万台からはYOY-24%のマイナス成長となる。
マーケットシェアはSamsung Electronicsが49%、LG Electronicsが26%、パナソニックが13%、中国の長虹が10%となる見込みである。パナソニックのPDP生産見込みは約170万台であり、前年比6割減という大幅な縮小傾向となっている。また、LG ElectronicsもYOY-25%と値を下げている。
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一方、拡大傾向にあるのがSamsung Electronicsと長虹である。特にSamsung ElectronicsのPDPTV生産は600万台を超え、前年比2割近い増加となる見込みである。モジュールを供給するSamsung SDIは、薄型化、低消費電力化などPDPの改善を続けており、Samsung ElectronicsはPDPTV市場の残存者利益を享受する体制を取っている。
ただし、2013年は参入メーカー各社がPDPTVのサイズ展開に見直しを入れる可能性が高い。42”/43”を中心にモデル数が削減される見通しであり、モデル数が減少した結果、PDPの市場規模は1,000万台を下回ってくる可能性がある。パナソニックやソニーは2013年初頭の2013 International CESでOLED(有機EL)TVを披露すると噂されており、今後パナソニックのPDPのバトンはAMOLEDに託されるかたちとなるであろう。