cover glass process
化学強化されたカバーガラス市場は静電容量式タッチパネルと共に急成長している分野だ。
タッチパネル用カバーガラスの市場規模は2011年の5億6,840万枚から2012年には37.2 %増の7億8,200万枚になるとみられる。さらに2013年には、スマートフォンやタブレットPCが2桁成長を継続しており、デジタルカメラ、PND、AIO PC、ノートPCに静電容量式タッチパネルの採用度が高くなっている。
これに伴いカバーガラス市場も2012年に比べ35.4 %増の10億764万枚の市場になる。



カバーガラスの製造プロセスは自動化レベルの低い労働集約的特質のため、作業者の熟練度や経験に歩留まりが左右される。カバーガラス製造のコアプロセスである化学強化は、ガラスの材質によってソルトベースの配合、温度、時間を変える必要がある。また、強化度合いに応じてカッティング、グラインディング、ポリシングなどの物理的加工から適切な工法を選択しなければならない。
そしてベゼル印刷の公差、表面コーティングの均一性などの全てが作業者のレベルによって歩留まりが決まるため、、一般的に80%以上の歩留率を得ることは難しい。

タッチパネル産業の競争激化により、タッチパネル業界は競争力強化とコスト削減のため、G2、G1、G1Fなどのカバーガラス一体型タッチパネルの開発やカバーガラスの内在化に取り組んでいる。
しかし、カバーガラスの製造プロセスが複雑化するに従い、高歩留率の確保が難しく、カバーガラス製造プロセスを熟知していなければカバーガラス一体型タッチパネルでの良い成果は得られない。
今後の改善余地が大きい部材といえる。


[参考]
 タッチパネルカバーガラス市場動向
Dragontail(旭硝子カバーガラス)が拓く未来


1. カバーガラス用ガラスの種類
  ソーダ石灰ガラス (Sodalime glass)
  アルミノケイ酸塩ガラス (Aluminosilicate glass)
  コーニングゴリラガラス(Corning’s Gorilla Glass)
  コーニングIOX-FS (Corning IOX-FS)
  アサヒガラスのドラゴントレイル (Asahi Dragontrail)
  ショット センセーション(Schott Xensation)

2. カバーガラスの製造プロセス
  Cutting
  Grinding
  Polishing
  Hole Drilling
  Concave
  Screen Printing
  Chemical Strengthening

3.評価項目・評試験
  Salt Bathの成分
  強化ガラスの強化変数
  AR Coating (Anti‐Reflection Coating)
  AG (Anti-Glare)
  AS (Anti-Smudge)
  FSM-6000 CS/DoL Measurement
  Ring on Ring Test
  Bending Test
  Ball Drop Test


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