静電容量タッチパネルはCapacitive Touch panelとも呼ばれ、近年指での多点入力を特徴とする透過型(投影型)タイプがクローズアップされています。 透過型(投影型)タイプはProjected Capacitive Touch Panelの名称から別名“PCAP(ピーキャップ)”とも呼ばれています。



方式

静電容量タッチパネルは、指でタッチしたときの微小な電気的変化(静電容量変化)を捉える方式です。 縦横にパターニングされた透明電極フィルムを組み合わせた素材構成を用いており、IC(タッチパネルコントローラー)でいずれのパターンに電気的変化が発生したかを検知することにより、タッチ位置を特定します。 指がセンサに直接触れることなく近づくだけで検出可能であるため入力表面にガラスなどのカバーを配置することができ、デザイン性に優れ、また、傷に強いなど耐久性や耐環境性に優れています。

検出原理

縦横に電極パターンが格子状に交差して配置される形状はマトリクス方式と同じになります。 コンデンサと同様に金属のフィルムを電極パターン電極パターン感の絶縁体でコンデンサと見なすことが出来ます。 センサ部分の電極パターンは線状格子と菱形格子の2種類があり、隣り合う電極パターンに電圧を印加し、電極間に電位差が生じれば、絶縁物(誘導体)に応じた静電容量が得られます。 人体は水分が多く導電性があるためセンサに近づくと指と電極間の静電容量が増加し、これを縦(X)横(Y)のどのラインが大きくなっているかを調べることで入力座標を検知します。
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構造・種類

フィルムベースの静電容量タッチパネルは、商品のデザイン性や耐久性を考慮して、カバーと呼ばれる筐体に貼って使用します。 このカバーのバリエーションに、ガラスやアクリル板、黒枠印刷を施した加飾フィルムやIMT(Insert Mold Transscription)と呼ぶ成形樹脂、また耐指紋性フィルムやARフィルム、耐久性に優れたHD(High Durability)フィルムといった機能性フィルムと一緒に設計します。


[静電容量とは] 
静電容量とは、その電気素子の中に電気がたまりやすい度合いを表すもので、通常は「コンデンサ」の大きさを表すのに使用されます(量記号:C、単位ファラド[F])。定義は“ある場所に1ボルトの電圧を与えたとき、1クーロンの電荷を蓄えたならば、その物体の静電容量は1ファラド”となります。 静電容量タッチパネルは、他方式のタッチパネルと違いその性能がコントローラに依存するため、コントローラICとセットで検討する必要があります。 

日本では、グンゼ、日本写真印刷、ディ・エム・シー、台湾では、TPK HoldingやWintek、JTOUCHなど多数のメーカーが供給している。
またシャープもタッチパネル外販を開始するというニュースが話題を呼んでいる。

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