日本電気硝子は5日、第2位株主のNECが保有していた日電硝株5328万株を大和証券(東京都千代田区)に売却したと発表した。NECの所有割合は11.39%から0.65%に低下する。

 NECによると、売却額は約200億円。退職給付信託へ拠出していた株式を売却し、売却で得た現金は年金資産に組み入れるため、同社の業績への影響はないという。同社は売却理由について、強化しているIT(情報技術)ネットワーク事業と「以前は子会社だった日電硝とのシナジー(相乗効果)が期待しにくくなったため」(NEC広報)としている。日電硝から要請があり、歴史的な経緯などもあるため、NECは0.65%を引き続き保有する。

 一方、大和証券は日電硝株を取得後、所有割合が0.18%から10.91%へ一時的に上昇したが、同日1100万株を売却しており、8.70%に低下した。大和証券は日電硝株の取得理由について「転売が目的」としている。