スマートフォン最大手、宏達国際電子(HTC)の新機種「新HTC One」の英国とオランダでの発売が、当初予定の3月15日から約2週間ほど遅れることが明らかとなった。
シャープのハイエンド液晶パネルなど部品の供給が順調でないためと観測されている。これにより4月中旬とみられるサムスン電子の新機種「ギャラクシーS4」の発売日と接近してしまうため、販売への悪影響が懸念される。
新HTC OneはHTCブランド復活をかけた旗艦機種だけに、スタートでのつまずきは失態だ。14日工商時報などが報じた。 英国の著名携帯電話販売サイト「CLOVE」は12日、「HTCより販売日を3月15日から29日へ延期すると通告された」と伝えた。
また、HTCオランダ支社は、同国での発売日を3月15日から4月2日に延期することを明らかにした。HTCは先月、周永明執行長(CEO)が「欧米でマーケティングの主導権を握り強化する」と発言したばかりだった。
シャープのハイエンド液晶パネルなど部品の供給が順調でないためと観測されている。これにより4月中旬とみられるサムスン電子の新機種「ギャラクシーS4」の発売日と接近してしまうため、販売への悪影響が懸念される。
新HTC OneはHTCブランド復活をかけた旗艦機種だけに、スタートでのつまずきは失態だ。14日工商時報などが報じた。 英国の著名携帯電話販売サイト「CLOVE」は12日、「HTCより販売日を3月15日から29日へ延期すると通告された」と伝えた。
また、HTCオランダ支社は、同国での発売日を3月15日から4月2日に延期することを明らかにした。HTCは先月、周永明執行長(CEO)が「欧米でマーケティングの主導権を握り強化する」と発言したばかりだった。
なお、インターネットに事前登録した上で3月31日までに新HTC Oneの使用を開始した顧客には、HTC旧機種を4月末まで100米ドルで下取りするというキャンペーンを発表している米国でも、3月末が迫っているにもかかわらず発売日が公表されていない。ただ、台湾市場はHTCが重視しているため影響を受けず、予定通り3月末に正式発売になるとみられる。
液晶パネル業者によると、新HTC Oneの液晶パネルは、シャープとジャパンディスプレイ(JDI)が供給している。4.7インチ、解像度468ppiのフルHDディスプレイで、ハイエンド製品のため世界でも生産可能なメーカーは多くなく生産能力に限りがある。その上、最近大手スマートフォンメーカーが相次いで最新機種に同クラスの液晶パネルを搭載しているため、需要に供給が追い付いていないとみられる。
液晶パネル以外に、搭載カメラモジュールのボイスコイルモーター(VCM)や金属筐体(きょうたい)の供給不足も以前から指摘されている。金属筐体は可成科技(キャッチャー・テクノロジー)と中国・比亜迪(BYD)の2社が手掛けているが、量産が難しく生産が間に合わないもようだ。
業界関係者は、新HTC Oneはスペックが高い評価を得ているが、サプライチェーン管理という以前からの問題を解決できなければ部品不足が生じるのは避けられないと指摘。新HTC Oneの当面の出荷が遅れるばかりか、長期的にはHTCブランド復活の夢も果たせなくなると厳しい見方を示した。
証券会社は、HTCの第1四半期の売上目標500億~600億台湾元(約1,600億~1,900億円)の達成は、新HTC Oneの発売が3月下旬にずれこんだことで難しくなったとの見方を示した。
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