2012年の中小型TFT液晶市場は、セル生産ベースで24億8,148万枚となり、2011年の24億7,467万枚からYOY+0.3%と横ばい・微増に留まった。
枚数ベースでの成長は殆どなかったが、スマートフォンの普及などにより平均画面サイズの大型化が進んでいることから、2012年のガラス基板投入面積はYOY+14.7%の1,465万㎡と拡大する見通しである。
中小型TFT液晶市場をアプリケーション別に見ると、2012年の携帯電話向けパネル(スマートフォン向けを含む)は、YOY+1.3%の20億7,351万枚に留まることになった。デジタルカメラ向けは減少に転じており、2012年のパネル生産はYOY-23%の1億1,232万枚であった。ゲーム機向けはWii Uの発売やニンテンドー3DSのリニューアルがあったが、2012年のパネル生産量はYOY-9%の4,863万枚と前年を割り込んでいる。
一方、車載向けパネル生産は年間を通して拡大が続き、2012年の生産量はYOY+32%の5,801万枚と好調な結果を残した。
携帯電話の台数成長は頭打ちとなっているが、スマートフォンへの置き換えが進むことにより、携帯電話向けパネルの面積規模は成長を続ける見通しである。
しかしながら、スマートフォンの普及により、デジタルカメラ、カムコーダー、携帯ゲーム機、ポータブルオーディオ、PND(ポータブルナビゲーションデバイス)など他の民生機器市場は機能統合により縮小する可能性が高く、中小型TFT液晶市場全体での面積成長は鈍化する見通しである。
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