東芝は23日、米ブリッジラックス社(カリフォルニア州リバモア市)から白色発光ダイオード(LED)の開発資産を買収したと発表した。買収金額は70億―80億円程度とみられる。ブリッジラックスはシリコンウエハー基板上に窒化ガリウム結晶を成長させる技術を保有するベンチャー。
 東芝は約40人の開発者も引き継ぎ、白色LED事業の拡大につなげる。両社はこれまでに窒化ガリウム結晶の技術を使った白色LEDを共同開発。東芝がLED素子を本格量産するため、技術資産を買収し事業展開を加速させることにした。同技術を活用すれば、より大口径のウエハーで素子が量産できる。
 東芝は昨年秋から子会社の加賀東芝エレクトロニクス(石川県能美市)の工場内に200ミリメートルウエハーのラインを新設、白色LED素子の量産を始めた。消費電力が低い白色LEDは、照明や液晶テレビのバックライト向けなど多くの用途で需要が拡大。