日本写真印刷(NISSHA)が、9.7型タブレットPCの新モデル用薄膜タッチパネルの生産が追いつかないことから、受注の一部を台湾JTOUCH(介面光電)にシフトした模様だ。台湾紙『経済日報』(5月24日付)が台湾市場の話として報じた。
経済日報によると、日本写真印刷から薄膜タッチパネルを受注したとのうわさについて、JTOUCHは5月23日、コメントを拒否した。ただ、同紙の伝えたJTOUCHに近い業界筋によると、JTOUCHは自主開発した新技術「metal mesh」で量産のメドが立ったことから、9.7型用薄膜タッチパネルの生産に向け、かつて米アマゾン(Amazon)の7型タブレット用を生産した第5世代工場を再稼働するという。
同紙によると、日本写真印刷の顧客が、2013年下半期に投入を予定する9.7型の新製品に薄膜タッチパネルを初めて搭載することを計画。これを受け日本写真印刷では増産体制で臨むが、それでも生産能力が不足するため、受注の一部をJTOUCHにシフトすることを決めた。
経済日報は、JTOUCHがこれまでにも、日本写真印刷を経由する形で韓国サムスン(Samsung)から10.1型タブレット用タッチパネルを受注したことがあると報じている。
同紙はこのほか、ソニー(Sony)が最近、JTOUCHに対し、4型以上のスマートフォン用タッチパネルを大量発注したと指摘。これによりJTOUCHでは台湾工場の稼働率が大幅に上がったとした。
さらに好調な販売を見せる中国系スマートフォンからの受注を背景に、JTOUCHの中国湖南工場ではフル稼働を達成。これを受け同社では、中国のスマホブランドXiaomi(小米科技)、Vivo向け製品の製造を、台湾工場で行うことにしたという。
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